アパートやマンションにお住まいの方は、雨漏りが起きた際に、どのような対処をすればよいのかご存知でしょうか？
一般的に管理会社が対応する必要がありますが、雨漏りが起きた原因や状況などによっては、ご自身で対処しなくてはいけない場合もあります。アパートやマンションなどの場合、雨漏りといっても様々な原因があり、雨だけが原因ではないこともあります。起こり得る雨漏りの原因と対処法を知り、いざという時に迅速に対応できるようにしましょう。
アパートやマンションなどの場合、戸建てと違い、1部屋ごとに住んでいる住民が異なりますが、どの階に住んでいても雨漏りのリスクはあります。
自宅の上の階に住民がいる場合は、雨漏りではなく水漏れといったことも起こる可能性があり、戸建てよりも予期せぬ水漏れのリスクは高い傾向にあります。
最上階に住んでいれば、上の階の住民はいないため安全かと思いがちですが、屋上から雨漏りが起こる可能性があるため、どの階においても被害が起こる可能性が考えられます。屋上には防水塗装が施されていますが、経年劣化により防水機能は低下していくため、管理会社が定期的に点検やメンテナンスを行う必要があります。雨漏りの原因となる箇所は、屋上の床部分のみではなく、建物の至るところに存在しているため、どんな造りの建物であっても点検やメンテナンスは必要です。考えられる雨漏り原因を見ていきましょう。
屋上は、床部分以外に手すり部分から雨漏りが発生することもあり、屋上の手すりだけではなく、様々な階のベランダも同じで、常に外気にさらされている部分であることから紫外線を多く浴びています。日ごろから雨風の影響も直接受けていることから、劣化しやすい部分でもあり、そこに経年劣化も加わると尚更劣化の進行は早くなってしまいます。屋根のないベランダであれば、床部分も屋上と同じで劣化の進行は早まります。直射日光と雨風は、それだけ建物に大きな影響を与えるのです。
アパートやマンションで、階に関係なく端の部屋に住んでいる場合は、特に起こり得る可能性があるのが、外壁が原因の雨漏りです。
アパートやマンションに限らず、戸建てにおいても外壁は雨漏りの原因となることが多い場所です。屋上や屋根、外壁やベランダ、窓枠やサッシ周りなどは雨漏りの原因として多い場所であり、日当たりや雨風の影響によっては、想定される耐久年数よりも劣化が早まる恐れもあるため、気になる箇所があれば早めに対処する必要も出てきます。
どんな症状が雨漏りに繋がるのかというと、目で見てわかりやすい症状は、ひび割れや破損、ベランダの手すりなどは笠木の浮きなどが劣化症状に気付きやすいです。
劣化すると本来の機能を失っていくため、ひび割れや破損が起こってしまい、その結果、隙間ができてしまうことから雨水が侵入していくというわけです。また、雨漏りの原因となるのは劣化だけではなく、ベランダの排水溝の詰まりなども原因となることがあります。毎日清掃していれば問題ないですが、ベランダはホコリや砂、葉っぱやゴミなども階によっては溜まりやすく、気にして見て欲しい場所です。
アパートやマンションで問題となるのが、雨漏りではなく水漏れが起こった場合です。
最上階の場合は起こりませんが、上の階に住んでいる方がみえる場合は、水周りによるトラブルで、下の階に水漏れとして被害が出る可能性が考えられます。水の流しっぱなし以外に、水道管や排水管によるトラブルで下の階にまで影響を及ぼすことがあります。
では、雨漏りや水漏れが起きた場合の対処はどうしたらいいのでしょうか。
雨漏りや水漏れの何れにしても、まずは写真に残すことを忘れないようにしましょう。管理会社や修理業者にとっても写真があれぱ被害の状況がわかりやすく、症状が軽減されてからの目視では、実際の被害状況が伝わらない場合もあり、トラブル防止のためにも写真に残すことは有効です。細かく写真を撮ったあと、雨漏りや水漏れの状況がひどい場合には、応急処置をするようにしましょう。
決して放置するのではなく、下の階の住民がいる場合は、ご自身の部屋から下の階にまで症状が出る場合も考えられるため、水浸しであれば拭き取ったあとにシートやタオル、バケツなどを置くなど予防することが必要です。それから管理会社または大家さんにすぐに連絡をし、状況を伝えてください。お住まいが賃貸の場合、民法によりこのように定められています。賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要になったときは、この限りでないという内容です。
自然に発生した雨漏りは、管理会社が負担するという形ですが、借主である住民に原因がある場合は、ご自身での費用の負担が必要ということになります。
賃貸の場合は、入居してすぐ何か気になることがあれば、全て写真に残しておくことでご自身の責任ではない証明になりますので、忘れないようにしましょう。
雨漏りによる被害は、家財にも影響が及ぶ場合もあり、加入する保険の内容によっては補償の範囲内である可能性もあるため、事前に確認をしておくと良いでしょう。
また、ご自身の過失であった場合などは、個人賠償責任保険が重要となってきます。賃貸の場合は、加入するであろう保険の内容を把握しておくことで今後の安心にも繋がりますので、これを機にきちんと確認をしましょう。
