雨漏りが起きた際に専門の業者に依頼をすると思いますが、どんな調査をして雨漏り箇所を発見するのでしょうか。
雨漏りの原因を特定するのは、専門の業者でも時間がかかることもあり、経験や知識の豊富さが非常に大事になってきます。
調査にはいくつか方法がありますが、その調査を行う方法として赤外線サーモグラフィーを利用する方法があります。この方法で本当に雨漏りしているのかわかるのかと疑問に思いますよね。その疑問を解決すべく、赤外線サーモグラフィーによる雨漏り調査について見ていきたいと思います。
まず雨漏りの調査方法として、雨漏り部分を直接見て判断する目視調査、細かく写真撮影などをして原因箇所を探る画像解析があります。
目視調査はよくある無料見積りなどで行われることが多いと思いますが、目視のみで雨漏りの原因箇所を確実に特定するのは難しいですし、相当な経験と知識が必要となります。どの程度の雨漏りなのか判断し、確実に依頼されたあと他の方法を駆使し雨漏り箇所を特定することになるでしょう。
目視調査などである程度想定したあと、実際に水を流して雨漏りするのか調査する散水調査があります。実際に水を流すため、足場が必要な所の場合は費用がかさむ事もあります。ですが、目視のみと違い、経験豊富な業者による散水調査でしたら、原因を特定できる可能性は高いと言えます。
また、水を流す量に応じて雨漏りの原因箇所を探る注水量測定による調査というものもあります。
雨漏り箇所が複数だと想定される場合、散水調査を行った後に発光液調査というのが行われることもあります。
専用の検査液を流し紫外線を当てることで発光します。そこから雨水が侵入している箇所を特定します。
そして赤外線サーモグラフィーによる調査があります。
高感度の赤外線カメラを使用して、表面の温度変化で雨水が侵入している箇所を判断していきます。赤外線カメラには、ビデオカメラ程度の大きさの物もあれば片手で持てるほどの大きさの物もあり、目視調査の補助として使用している所もあります。
赤外線サーモグラフィーを使用するメリットは、天井や壁などを剥がしたり壊したりすることなく調査できることができ、調査時間が比較的短縮できること、目に見えない外壁と内壁の間に水分が存在するのか確認することができること、雨水の経路を特定できることなどがあげられます。お客様に説明する際もわかりやすく説明することができるので、お客様も納得しやすいかと思います。
また、断熱アラームという機能が付いており、雨漏りではなくとも断熱材に結露や何らかの不具合がある場合、雨漏りに発展しそうな箇所を早期に発見できる所も大きなメリットと言えるでしょう。
反対にデメリットはどうでしょうか。赤外線カメラ本体が高額なため、使用する際に業者によっては費用が高額になる場合があります。温度差により水分の有り無しがわかるので、雨が降っているときは使用できないこと、調査する日の天候が晴れている場合でも外気温により温度が変化してしまう場合があるので、調査する人の技量や経験も必要となること、建物の材料によっては使用できない物があることなどがあります。
誤診につながりやすいため赤外線サーモグラフィーのみでの判断は難しい場合もありますので、他の調査方法と併用して行う必要があるでしょう。
知識がないお客様の立場の方からすると、赤外線サーモグラフィーを使用した調査は、それだけでものすごく凄い調査方法のように感じる方もいらっしゃると思います。
ですが、いくつかある調査方法のなかのひとつに過ぎないので、赤外線サーモグラフィーを使用している業者だから選ぶというのはやめましょう。経験と知識、技量が伴う業者でなければどの調査方法でも劣ってしまいます。
雨漏りの状況によって、いくつかの調査方法を使い精度の高い調査をすることが、確実に雨漏りを止める方法となります。
ですが、費用も気になるところですよね。
後になって、こんなにも費用がかかるとは思わなかったというようなトラブルにならない為にも、点検や修復作業の前にしっかりと業者と相談し、納得のいく調査方法で進めるようにしましょう。きちんとした優良業者であれば、お客様が納得するまで丁寧に説明し、勝手に作業を進めることはないと思いますので、業者まかせにして後で後悔することのないようにして下さい。突然営業訪問してくるような業者、割引率を全面にアピールしているような業者、何でもNO.1とホームページや広告に載せているような業者はあまりオススメできません。業者の実践や口コミを事前に調べ、信頼できる業者に依頼できるようにしておくことが大切です。
何より雨漏りを放置することは、建物にとっても人々の健康にとってもマイナスでしかありませんので、放置せず早めの対処をするようにしましょう。