近年、日本に限らず世界各国で自然災害による大きな被害が頻繁に起こるようになっています。
地震や台風など自然災害を防ぐことはできないため、事前の対策や備えが重要となってきます。日本の各地で災害が起こった際に、どこか他人事のように思ってしまっているということはありませんか?備えは、災害用に食べ物や生活に必要な備品を準備すれば大丈夫ということではなく、いざ災害が起こった際に、どういった行動をとればいいのか把握しておくこと、シュミレーションも備えには大変重要なことです。
台風であれば、日本に近づいてくる数日前から来ることがわかりますが、地震においては起こる日を特定することができません。地震に備えた建物の補強は、古い建物であれば必ず基準値以上に行っておく必要性がありますし、家具などは揺れで倒れないように補強をしたり、家具の扉も揺れで開いて物が落下しないように、勝手に開かないタイプの家具を選ぶことも大切です。また、地震の怖い所は、地震により予想もつかないような津波が発生することです。海に近いお住まいの方は、津波が発生した際は早急に避難することが必要ですので、安全に避難できる場所を予め家族全員で共有しておくようにしましょう。
津波による水害の可能性以外に、そもそも日本は雨が多い国であり、台風や集中豪雨などでの被害は、地球温暖化の影響もありこの先も多発するでしょう。日本には、まだまだ災害に備えて強化しなければならない箇所が多いです。決壊したことがない小さな川であっても、いつどんな被害を及ぼすのか誰にもわからないということ、大きな被害が起こったことがない場所であっても、被害を想定して備えるということは命を守る上で大切なことなのです。そして1人1人が災害に対しての危機意識を高く持つことが必要です。
まず、ハザードマップで自宅周辺がどのくらい浸水するのか、どういった災害の危険性があるのかを把握しておきましょう。
家屋倒壊等氾濫想定区域というものが示されており、その区域では、洪水の流れが速く建物が壊される可能性がある氾濫流や河の岸が削られて建物が流される恐れがある河岸侵食の恐れがあるため、その区域に示されているお住まいである場合は、早急に区域外へ立ち退くことが必要かと思われます。
他に、土砂災害特別警戒区域も示されており、崖が崩れた場合に押し流されたり押し潰されたりする恐れがある場所です。台風や豪雨などの大雨の時は、早めの避難が必要です。
どんな危険があるのか確認することができたら、次はいざと言う時どこに逃げるのか避難場所の確認です。
ハザードマップには指定緊急避難場所が載っていますが、避難する場所を1つの避難場所だけに決めるのではなく、災害ごとに危険を避けられる避難場所を決めておくようにしましょう。お住まいがマンションなどの高層階である場合は、浸水の恐れはないと思いますので自宅に留まる方が安全な場合もあります。ですが、ご自宅にいない場合にどうすればいいのか確認しておくことは必要です。また、避難場所までの経路に危険な場所はないか調べておくことも重要で、車で移動の場合、アンダーパスがあれば水が溜まり通れなくなるどころか、水に車が浸かってしまうと動かなくなり身動きが取れなくなる恐れもあるため大変危険です。普段から経路を確認しておく意識はとても大切です。
台風や豪雨などが起きた際は、テレビ等で警戒レベルが必ず発表されています。
警戒レベルが3の場合は、高齢者や障害のある方等は避難するレベルではありますが、高齢者ではないから避難しなくていいという意味ではなく、ご自身の判断で危険と感じたら早めに避難するようにしましょう。警戒レベル4の場合は、全員が避難するべきレベルであるため、この段階でもう少し様子を見るなどの行動ではなく、必ず避難するようにしてください。警戒レベル5が発表された時には、すでに災害が発生し大変な状況であるため、ここで避難するのは安全な避難ができず命に危険を及ぼす可能性が高いです。警戒レベルに関わらず、ご自身が危険と判断したらいつでも避難することが可能ですが、警戒レベル4までには必ず避難するようにすることが最も重要です。
また、災害が起こる可能性がある場合、正しい情報を得ることが大切ですが、SNSなど虚偽のニュースなどが流れている場合もあるので注意するようにしてください。
それぞれの市区町村によって、さまざまな方法で避難情報などが発信されているので事前に把握しておくようにしましょう。そして備蓄品を常に用意しておくことです。水害により普段の生活とは一変し、ライフラインが使えなくなることもあるため、災害用のグッズなどを買い揃えておくと安心です。食料や水、今は除菌グッズやマスクなども必需品です。
いざと言う時のために、きちんと備えをすることはとても大切ですので、まだされていない方はこれを機に考えてみると良いかと思います。