ご自宅にベランダやバルコニーがあるお宅は多いと思いますが、普段どのように利用されていますか?
一般的には、洗濯物を干すことが多いと思いますが、テーブルや椅子などを置いて、読書やお茶を楽しむくつろぎスペースとしても利用できますよね。そんなベランダやバルコニーですが、室内と同様に気にして掃除をされている方は少ないのではないでしょうか?ベランダやバルコニーは、外気にさらされている場所なので、直射日光や雨風の影響を室内よりも多く受けています。そのため経年劣化は必ず起こるにもかかわらず、定期的にメンテナンスをするお宅は少ないのが現状です。
雨漏りと聞くと、屋根を想像する方が多いと思いますが、雨漏りが起こる原因としては、屋根以外に外壁や窓のサッシ、ベランダや排水管と様々な原因があります。ベランダが原因の雨漏りとは何だろう?と不思議に思う方もいると思いますが、一体どんなことが原因で雨漏りが起こるのか見ていきたいと思います。
雨漏りの原因がベランダの場合、ベランダと一口に言っても原因は様々ですが、まず、ベランダには床に防水加工が行われているのですが、雨水が染み込まないようにする役割を持つ防水加工が、経年劣化や何らかの原因により機能を失ってしまうと、雨水がどんどん染み込んでいくという不具合が起きてしまいます。
ほとんどの住宅では、ベランダが外壁の外に突き出して設置されていると思いますが、近年の住宅では、1階の天井に当たる部分にベランダが設置されている家も多く見られます。この場合、突き出ているベランダよりも雨漏りの被害を受けることが多くなります。防水加工の劣化で雨水が染み込んでしまった場合、突き出ているベランダであれば、ベランダの床下部分に雨漏りとして現れることが多いですが、床下が1階の天井となるベランダの場合、室内の天井に雨漏りとして現れる可能性が大きいです。その場合、外壁と内壁の間を雨水が通っていることになるので、気付いたときには目に見えない部分にカビや腐食が起こっている可能性もあるのです。他にも室内に雨漏りとして現れるものとして、ベランダの外壁のひび割れなどから雨水が侵入するケースも考えられます。ベランダには、屋根を設置しているお宅も多くありますが、紫外線を完全に防ぐことは不可能ですし、屋根がない場合は直に紫外線や雨風の影響を受けていることになるので、経年劣化が起こってしまいます。外壁と同様に、窓のサッシまわりも紫外線や雨風の影響によりコーキングにひび割れが生じ、そこからじわじわと雨水が侵入する場合があります。ベランダの手すりや壁は、直射日光や雨風の影響を1番に受けているので、ひび割れに加えて破損が起こっている可能性もあり、内部が腐食していることも考えられます。排水口のまわりもとても重要な場所で、排水口には日々のホコリやゴミなど様々な物が流れていきます。室内の排水口と同じで、詰まってしまうと水が流れなくなってしまい、知らない間に溢れてしまうと、外壁やサッシまわりの劣化した部分から染み込んでしまう可能性もあります。多少のことなら大丈夫と思うかもしれませんが、1度染み込んだ水は毛細管現象により、じわじわと染み込んで大切な住宅を腐食させてしまう恐れもあるのです。
このように、ベランダには様々な原因で雨漏りを引き起こす可能性があるため、定期的にメンテナンスをし、不具合があれば早期に補修することが大切です。
まず雨漏りが起きた場合に、雨漏り箇所より上に当たる部分を原因として疑いますが、すぐに原因が特定できる時もあれば、なかなか特定できず調査に時間がかかる場合もあり、間違った補修をしてしまうと、さらに雨漏りが悪化してしまう恐れもあるので、業者選びが重要となります。
雨漏り箇所を確実に特定するには、専門の業者の知識や経験がものすごく左右する上に、補修となると技術が必要となるので、業者の実績や対応など、事前にきちんと調べてから依頼する必要があります。何度も補修をし、それでもなかなか雨漏りが止まらないということになると、その分費用もかかってしまいます。そうならないためにも、不具合があれば早期に発見し、雨漏りが起こるのを防ぎましょう。防水施工のメンテナンスは10年に1度とされていますが、住宅の環境状況や使用の仕方によっては、10年よりも早く劣化症状が進む場合もありますので、何か気になる点がある場合はお早めに点検することをオススメいたします。
自然災害などが原因で、破損や何らかの不具合が起きた場合は、火災保険が適用できる場合もあります。加入している保険の内容によって条件は様々ですので、いざという時のために改めて保険内容を確認しておくようにしましょう。
普段あまり気にしていないベランダも、洗濯物を取り込むついでなど、たまに掃除をすることを心がけると良いかもしれません。