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家の建築中に雨が降っても大丈夫?雨の影響や必要な養生とは


家の建築をしている過程で、雨が降ってしまうことは少なくありません。
特に日本では比較的雨が多く、3日に1日の割合で雨が降ると言われています。
さらに梅雨時期などと重なると、建物への影響が気になってしまうことでしょう。

今回は、家の建築中に雨が降ってしまった場合、どのようなことに気をつけなくてはいけないのか、必要な養生など見るべきポイントについて解説をします。

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家を建築するために必要な工事の工程


雨による影響をお話する前に、家を建築する上で必要な工事の工程について理解しておく必要があります。

どの工程で雨が降ってしまったのかによって、注意すべき点が変わるからです。

家を建てるにあたり、どのような順序で建築作業が行われるのでしょうか。

  1. 地縄張りと地鎮祭
  2. 建設予定地を縄で囲い、神主様、お施主様、設計担当、施工担当が立ち合いのもと、工事の無事と家の建設をすることを土地の神様に報告をする

  3. 地盤改良工事
  4. 軟弱な地盤を安定させるために行う工事。重い建造物を建設する、地震による液状化、地盤沈下などを防ぐ

  5. 基礎工事
  6. 根切り・防湿シート・砕石工事・捨てコンクリート工事・配筋工事・基礎コンクリート打設・外部配管工事など。ここの工程で雨への影響が気になる方が多い

  7. 建て方~上棟
  8. 建て方は建築物の骨組みとなる木材・鉄骨を立体的に組み上げていく作業。屋根下地を組み上げていく作業を上棟と言うが、地域・業界内のポジションによって言い方が変わる

  9. 屋根、外壁下地、外装工事
  10. 本格的な屋根作り、及び外壁や外部の塗装。この工程までくると様々な工事が並行して行われる

  11. 内装工事
  12. 床・建具・階段など、建築物のインテリアと呼ばれる部分の工事。トイレ・キッチン・バスなどの大型設備も随時搬入・設置されていく

  13. 竣工検査
  14. 工事終了後、施工会社・工事責任者・施主が設備不良や壁・床に傷がないかなどを一緒にチェックする工程

  15. 引き渡し
  16. 建築物の所有権が請負人から発注者へと移る

大まかにはこのような流れで建築物が完成していきます。

この中で雨への影響を考えるのであれば、基礎工事〜上棟の過程でしょう。
では、基礎工事・上棟のシーンで雨が降った場合にどうなるのか、対策やポイントについてそれぞれ解説をします。

基礎工事の時に雨が降ったらどうなる?


基礎工事中に雨が降ってしまい、工事が中断するというケースは少なくありません。
その場合、鉄筋がむき出しでサビてしまう、基礎の打設後に水たまりができてしまうなど、端から見ると不安になることも多いでしょう。

基本的には雨に濡れても心配はいりませんが、基礎工事の段階によっては問題が発生する可能性もあります。
以下では基礎工事のシーンと細かな注意点などを解説します。

基礎の鉄筋に雨が与える影響

基礎工事の中で鉄筋を組んでいる最中に雨が降ってしまう場合、気になってくるのはサビです。
鉄がサビると耐久性が悪くなってしまうイメージが強く、土台がもろくなってしまうのではと心配してしまいますよね。

基礎の鉄筋に多少サビがついていても、強度にはほとんど影響ありませんが、コンクリート打設後にアンカーボルトがサビていないかどうかだけは注意する必要があります。

アンカーボルトにはサビ防止加工が施されているものの、長時間雨にうたれると加工が取れてしまう可能性があるのです。
このアンカーボルトは基礎と土台を繋ぐ重要な役割を持つので、サビている場合は交換するケースもあります。

基礎のコンクリートに雨が与える影響

基礎のコンクリート打設後に雨が降ったことによって水たまりができて不安になってしまう方もいるでしょう。

しかし、コンクリートは水よりも乾燥によってひび割れなどの悪影響が起こるものなので、水たまりができていても心配する必要はありません。
それよりも、コンクリート打設中に雨が降っている場合、水とセメントの配合率に影響を及ぼし、理想としている強度にならない可能性があるので注意が必要です。

とは言っても、コンクリートを作る際に必要な水の量が1平方メートルあたり150〜200mlとなっているので多少の雨なら問題ありませんが、気になるようなら確認するのが良いでしょう。

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上棟の時に雨が降ったらどうなる?


上棟を取りかかる際に雨が降っていたら、木材が吸水してカビや腐食してしまうのではないか、と気になります。
基本的に使用する木材は十分に乾燥させているものを使用しているため、多少雨に当たったとしても芯部まで濡れるということは少ないです。

そのため、雨に濡れたとしてもしっかりと乾燥させておけばカビや腐食の心配はなく、大工さんにとっても必須の知識となっているのでさほど心配する必要はないでしょう。
しかし、濡れる状態はできるだけ避けた方が良いので、雨が降っている、あるいは雨が続いているのであればしっかりと養生をしているか、乾燥対策をしているか確認してください。

注意する点は、下地に使用される合板です。

合板が雨に濡れてしまうと、乾燥した際に反り・凹凸・波状に変形してしまうことがあります。
合板の上にはフローリングを敷くため、まっすぐになっていなくてはいけません。

また、きちんと乾燥をさせておかなくてはカビや腐食、床鳴りの原因にもなります。

雨続きの時にはしっかり合板が養生されているのか、変形している場合は交換しているかどうかもチェックしておきたいところですね。

まとめ


今回の話をまとめると以下のポイントが挙げられます。

  • アンカーボルトがサビている場合は注意が必要
  • コンクリート打設中の雨は強度に影響するので要観察
  • コンクリート打設後の水たまりは心配する必要なし
  • 上棟時の雨は木材にはほとんど影響なし
  • 合板は雨で変形する恐れがあるので対策をしているか確認が必要

となります。

日本は比較的雨が多い国でもあるため、建設中に一度も雨が降らなかったというのはほぼないでしょう。
だからこそ、しっかりと雨が降った際の注意点を理解しておき、対策をしているかどうか確認することで、安心して施工を任せることができます。

今回のポイントを踏まえ、雨が降ったときに建築中の家をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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