夏も終わりに近づく頃、まだまだ残暑による暑さが厳しく、熱中症のランクも8月は厳重警戒ランクの所が多く、9月に入れば厳重警戒から警戒ランクへ下がりますが、まだまだ油断は禁物です。
9月の前半から後半にかけて、だんだんと気温が下がってきますが、暑い日から寒い日に変わる季節は、体が慣れていないため体調を崩しやすくなるので注意が必要です。そして9月は台風の発生する数が8月に続いて多く、9月の台風は秋台風と呼びますが、勢力が強いのが特徴です。過去に来た伊勢湾台風も9月26日に日本に上陸しています。台風がくると、今までは何ともなかった住宅も、突然雨漏りが発生したり被害を受けることがあります。台風が発生する前の春の終わりまでに住宅の点検などを行うのが望ましいでしょう。
例年9月23日は秋分の日です。ですが、日付けは国立天文台が作成する暦象年表に基づいて決定されており、天文計算上でいくと2044年までは9月23日ですが、その後は何日か前後し変わっていくでしょう。
日本の国民の祝日の一つであり、祝日法により天文観測による秋分が起こる秋分日が選定され休日とされました。9月22日から9月23日頃のいずれか1日に、昼の長さと夜の長さが等しくなる日になるといわれていますが、実際は昼の方が少し長いようです。
暑さ寒さも彼岸までという言葉を聞いたことがあるでしょうか?お彼岸は年に2回あります。ここで彼岸についてお話すると、彼岸の意味は、川の向こう側にあるあの世の世界のことを表しています。川のこちら側である現世の世界のことを此岸(しがん)と言います。川は三途の川のことです。仏教では、彼岸は西の方角に位置し、極楽浄土が西にあると考えられていたためです。反対に此岸は東の方角に位置すると考えられています。この事から、太陽が真東から昇り真西に沈む春分の日と秋分の日は、彼岸と此岸が最も通じやすく、ご先祖さまを思い偲ぶ日と考えられたのです。
お彼岸は、春分の日を中日とした前後を含めた7日間の春彼岸と、秋分の日を中日とした前後7日間の秋彼岸の2回あります。秋彼岸のはじめを彼岸入り、終わりを彼岸明けと言い、徐々に気温が下がっていきます。この事から暑さ寒さも彼岸までと言われるようになったのです。
この頃、夏の暖かい空気と秋の冷たい空気との境目に秋雨前線ができます。
北の方から秋の冷たい空気が押し寄せて、夏の暖かい空気を南に押すイメージで、秋雨前線は南下していきます。
梅雨は、西日本で雨の量が多い傾向がありますが、秋雨の頃は、東日本で雨の量が多くなります。ここに南からくる台風も加わると、秋雨前線が刺激され、台風が離れている段階でも大雨をもたらすことがあるので注意が必要となります。
おおよそ9月7日頃〜9月22日頃になると、台風が発生していない場合は高気圧に覆われ、日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝晩は気温が下がり朝露が見られるようになります。この時期の朝露を白露と言います。気温が下がるのと同時に、一気に秋の気配を感じられるようになります。時に低気圧が通過するため、気圧の変化により体調が不安定になる人もいるでしょう。9月の気圧の傾向は、毎年違いはあるものの共通して言えるのは気象病が起こりやすいということです。日中は気温が高いのに朝晩は冷えるようになると、温度差に体がついていけずに頭痛やだるさを感じるようになるので体調を整える生活を心がけましょう。夏バテという言葉はよく耳にすると思いますが、この時期に体調不良になるのは秋バテです。夏からの延長で、冷たい食べ物や飲み物ばかりとりすぎていたり、暑さのあまりバランスの良い食事をあまり摂らずにお酒とおつまみで済ましている方は、改善が必要です。毎日することは、食事以外に入浴がありますが、夏はシャワーだけで済ます方も多いと思います。気温が高いうちは湯船に長く浸かっていられないかもしれないですが、湯船に浸かって体を芯から温めることはとても大切で、疲労を回復させることや質の良い睡眠に繋がりますので、できるだけ浸かるようにしましょう。この時に注意したいのが、暑過ぎずぬる過ぎずの温度38°C〜40℃のお湯に入浴することです。日々の疲れをためないことが秋バテに打ち勝つ重要ポイントですね。
夏から秋は、梅雨に続き気候が不安定となり、そこに台風も加わるため大きな災害が起こる可能性もあります。
また移動性高気圧にも注意が必要で、通過後には天気が大きく崩れることがあります。そして春と秋に多いのが温帯低気圧で、広範囲に雨と強い風をもたらします。台風が温帯低気圧に変わりましたという言葉をニュースなどでよく耳にすると思いますが、安心してはいけないということです。
この時期は、秋バテしないよう日々の体調管理も大切ですが、住宅の被害も未然に防げるように定期的に点検とメンテナンスをすることもとても大切だということです。