雨が降ると湿度が上がりますが、雨が降らなくても湿度が高くなるのが日本の夏です。
気温が高いだけではなく、湿度が高いときは注意しなければいけないことがいくつかあります。
真夏の高温の直射日光は、建物の屋根や外壁といった様々な部材に大きく劣化の影響を及ぼします。
それだけではなく、高音の直射日光により暑くなった屋根や外壁により、部屋の中が外気よりも高温になることもあります。
そこで、日本の夏の高温多湿で一番気をつけなければならないのは、建物よりも我々人間の体調です。
梅雨から夏にかけて高温多湿になる時期は、自分では気付かない間に脱水や熱中症といった症状を発症してしまうことがあり、重症化すると命に関わるほど大変危険なものなのです。脱水や熱中症に対してそこまで危機感を感じていない方が多いように思いますが、今一度どんな危険性があるのか知識を取り入れましょう。
人間の感覚として、湿度が高いときは、気温がそこまで高くなくても気温以上に暑く感じてしまうものです。
ジメジメとした蒸し暑さから息苦しく感じるほどの夏の暑さは、過ごし方によっては知らず知らずのうちにどんどん体力を奪っていきます。では、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
室内で過ごしている場合は、適度に換気をすることが大切です。窓を開けて空気の入れ替えをして過ごせるような気温ではなく、真夏の暑さの場合は我慢せずにエアコンを使用し、気温と湿度を下げましょう。エアコンが苦手だからという理由で、扇風機だけで乗り切ろうとすると熱中症になってしまう可能性が高くなります。
湿度が高い状態というのは、汗をかいても蒸発しにくくなります。
通常であれば、人間の体は体温が上昇すると空気中へ熱を放出し、さらに汗をかくことで体温の調節が行われています。ですが、湿度が高い場合は空気中の水分がたっぷりの状態であるため、汗が蒸発しにくくなり体内に熱がこもってしまうのです。
体温の調節がうまくいかなくなると、徐々に体に異変が起きてきます。だるさや頭痛、目眩や吐き気といった症状から酷い場合には高熱を発症し、意識を失うことさえあります。
熱中症というと、真夏の炎天下の中でスポーツをしていた場合に発症するものだと思いがちですが、気温が上がり湿度が高くなり始める梅雨前頃、まだ身体が暑さになれていない時期にかかりやすいものでもあります。5月頃というと、春も終わりに近づいて気温が上がってくる時期ですが、近年は5月というのに異常な暑さになることもあり、運動会を行う学校もありますが、熱中症にはくれぐれも気をつけなければならない時期でもあります。真夏ほど気温が高くない時期でも、体育館などに大勢集まるような場合は注意が必要です。
体育館はいまだにエアコンが設置されていない学校も多く、扇風機はあるものの、大勢が集まるような集会では、空気の巡回がうまくいかないこともあり、熱中症を発症してしまうこともあるのです。
本来であれば塩分と水分補給をすることが大切です。外出する際は、帽子や日傘を活用し暑さ対策ができますが、室内となると油断しがちですので、学校でも対策が必要です。
湿度が高くなると、熱中症以外にカビが発生しやすくなり人体に影響を及ぼすことがあります。
カビを好むダニも繁殖しやすくなるため、カビ対策は非常に重要です。室内にカビが生えると、建物への影響も心配です。
多湿の状態で怖いのは、建材や家具などに使用されている接着剤などに含まれる化学物質であるホルムアルデヒドが、空気中に溶けだしてしまうことです。
湿気に溶けやすいホルムアルデヒドにより、空気中のホルムアルデヒド濃度が高くなるとシックハウス症候群などを引き起こしてしまう恐れがあるのです。
しかし、湿度が低ければよいのかというとそうではありません。湿度が低すぎると今度は逆に乾燥し、肌の乾燥や病原菌の繁殖などの様々な問題が発生してしまいます。適度な湿度は40〜70%といわれているので、除湿機などを活用して適度な湿度を保つと良いでしょう。ですが、電気代高騰のため節電などを考えると常に使用するのは難しいものです。
乾燥や天日干しをすれば何度も使用可能な除湿剤やマットなどを使用すれば、節電やエコにも繋がるため良いのですが、梅雨などの雨続きの場合は干すことも乾燥させるのも難しくなってしまうため、1番の対策とは言い難いものです。これから戸建てを建てる予定のある方は、天井や壁に用いられる調湿建材を取り入れるのはいかがでしょうか。
調湿建材とは、高すぎる湿度を吸収してくれる機能を持っており、また逆に乾燥する時期には湿度が下がりすぎないように調節してくれる機能もあるため、年間を通して快適な室内空間を保ってくれます。現段階で戸建てにお住まいの方は、メンテナンスやリフォーム時に検討してみると良いでしょう。