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樋が台風で外れた

建物には必ず樋が設置されていますが、この樋は建物にとってなくてはならない存在であることをご存知でしょうか?

樋の役割は、屋根に流れる雨水を、建物に当たることなく地面まで送り流すことであり、屋根から直接雨水を受けるものを軒樋と言い、軒樋から流れてくる雨水を受けて地面まで送り流す樋を竪樋と言います。
樋がなければ、雨水が四方八方から流れ落ち、雨だれが地面に強く落ちることで、泥が跳ね外壁が汚れてしまったり、外壁に雨水が多く流れ落ちることで劣化の速度を早めてしまうので、建物の寿命が短くなってしまう原因にもなってしまいます。また、屋根からバラバラに流れ落ちる雨音も不快に感じてしまうことでしょう。雨水を、軒樋から竪樋を経由させることで1箇所に排水することが可能となり、流れ落ちる雨音も減少させることができるのです。雨に限らず、雪解け水からも守ってくれる樋は、建物にとってなくてはならない存在であることが理解して頂けたかと思います。その歴史は古く奈良時代にはすでに存在していたと言われています。

建物にとって重要な役割を持つ雨樋ですが、外れてしまったり変形や破損などが起こってしまった場合は、早急に修理することが必要です。

例えば台風などで樋が外れてしまった場合、業者へ依頼すると費用がかかるため、ご自身で修理しようと考える方がいますが、軒樋であれば特に高さがあるため大変危険です。ご存知ない方は多いかもしれませんが、台風や大雪などの自然災害によって、樋などが外れたり破損などの被害を受けた場合は、火災保険で補償されることがあり、費用がかからず修理できる可能性があるのです。火災保険というと、火災によって建物が被害を受けた時の補償と思いがちですが、自然災害による災害時や、保険の内容によっては盗難の被害にも利用することができるので、今一度補償内容をきちんと把握しておくようにしましょう。補償内容はとても幅広いので、いざと言う時のための安心材料になるかと思います。

普段あまり気にかけずに見ることのない雨樋

普段あまり気にかけずに見ることのない雨樋だとは思いますが、雨が多い日本に住む私たちにとって、雨水を適切に排水するためのツールである雨樋は、なくてはならないとても大切な設備であることを覚えておくと良いかと思います。自然災害後は特に、被害を受けていないかチェックすることも大事なことです。
実は、雨樋は自然災害などに限らず、気付かぬうちにトラブルがよく起こる場所でもあります。雨や風などによって運ばれてくるホコリや砂、落ち葉などが溜まり詰まってしまうことがあるのです。雨樋が詰まると、うまく排水が行われなくなり、雨水が溢れ出し本来の雨樋の機能が失われてしまいます。気付いた時には、外壁が大きなダメージを受けており予期せぬ修復が必要となることのないように、定期的に掃除をしたり、目の届かない場所であれば特に専門の業者によるメンテナンスが必要となるのです。外壁が濡れた状態が続くと、劣化の速度が早まり、傷んだ部分から雨水が建物の内部へ侵入すれば、雨漏りや腐食が起こり、何より怖いのはシロアリが発生してしまうことです。古い時代からすでに雨樋が使用されていたということは、建物にとってそれだけ必要不可欠な物であるということなのです。

外壁塗装をされる場合は、是非とも雨樋にも塗装をすることをオススメ致します。

見た目も綺麗になる上に、雨樋自体の耐久性も上がります。雨樋は建物の外側に設置されているので、紫外線の影響を直接的に受けることから経年劣化は免れませんが、基本的には、15〜20年程度の耐用年数の物がほとんどです。部分交換や部分補修は可能ですが、劣化が激しい場合や取り付けてから20年以上経過している場合は、全交換した方が安心です。

台風で樋が外れたり破損した場合には、火災保険が適用される可能性があること

今回、台風で樋が外れたり破損した場合には、火災保険が適用される可能性があることをお話ししましたが、注意しなければならないのは、経年劣化による不具合の場合は、火災保険の補償の対象外であるということです。ですが、不具合が起きた場合は、費用がかかるからと放置せず早急に必ず修理をするようにしましょう。
雨樋を修理や交換する際の費用の相場は、ひび割れなどの一部の補修やパーツの交換などであれば、1〜3万円と低めの値段で済むことが多いです。部分的ではなく、雨樋を全体的に交換となると10〜60万円となり、一気に高額な費用がかかります。また、雨樋は屋根など高さがある所に設置するため、足場を組むことが必要となるため、プラスの費用として10〜25万円はかかると想定されます。足場代がかかる工事には、屋根や外壁などの修理がありますが、雨樋の交換をする場合は、屋根や外壁の工事と合わせて行うと足場代が1度で済むので費用が抑えられます。
雨樋が外れてしまったり、少しの不具合だからまだ直さなくていいと目をつぶらず、部分的な修理であれば1日で終わることがほとんどですので、大切なお住まいを守るためにも早急に修理することをオススメ致します。

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