「最近、家の中で羽アリを見かける」「壁を叩くとほかと比べて軽い音がする」などの症状は出ていませんか?
もしかしたら、床下や屋根裏などの見えない場所にシロアリの巣ができているかもしれません。
シロアリは家の木材に住み着き、柱などを食い荒らしてしまう害虫です。放置していると、どんどんシロアリが繁殖して、家の耐震性に問題が出てしまうかもしれません。
家にとって天敵となるシロアリは、雨漏りを放置していると寄せ付けやすくなってしまいます。
そこで、このコラムでは「なぜ雨漏りの放置がシロアリを寄せ付けてしまうのか」や「シロアリ被害を見つける方法」などについて詳しく紹介していきます。
まだシロアリを見つけていなくても、雨漏りしたことのある人はぜひ最後までお付き合いください。
こんな方におすすめ
- 以前雨漏りしたけど放置している
- 家の中で羽アリを見かけた
- シロアリがいないか不安
雨漏りがシロアリ被害を引き起こす理由
シロアリは乾燥した場所でも生きていけるものの、湿っていて暖かい場所を好みます。
そのため雨漏りを放置してしまうと、木材が湿った状態が続き、シロアリにとって最高の住処となってしまいます。
実際、シロアリの被害にあった住宅では、雨漏りによって家が傷んでいたということは少なくありません。
雨漏りというと大雨が降った際に天井からポタポタと雨が滴ってくるイメージが強いかもしれません。
しかし、雨漏りは天井裏や壁の中など、普段見えにくいところで発生していることも多々あります。
例えば、以下の症状がある場合は雨漏りしているおそれがあるので、要注意です。
- 天井やクロスにシミができている
- 部屋がカビ臭い
- 窓サッシの周りが濡れている
- 水が滴るような音がする(天井裏など見えない場所)
このように、天井にシミが出来ていたり、壁や床を触ってみると湿り気を帯びていたり、カビが発生することで気が付くこともあります。
大切な我が家がシロアリにとって最高の住処になっていないかどうか、日頃から雨漏りの点検をすることが大切です。
シロアリ被害を見分ける方法
シロアリは一般的なアリとは違い、家の中に住んでいても人目に付く場所をウロウロと歩き回ることはほとんどありません。
そのためシロアリ被害はシロアリを見つけることよりも、シロアリによって被害を受けた箇所を発見することで気が付くことが多いです。
シロアリが好む場所と目印
シロアリは湿っていて暖かく、風の少ないところを好みます。
家の中で湿気のたまりやすい場所は、
- 床下
- 屋根裏
- 浴室
- 洗面所・トイレ
- キッチン
- 玄関
などが挙げられます。
浴室などの水まわりや玄関は、タイルの目地をしっかりと確認します。水が滲み出ている場合は、水漏れによって湿気がたまっている可能性大です。
また、床下や屋根裏は狭くて暗いので、専門業者に依頼すると安全です。
アリが作るトンネルを蟻道(ぎどう)といいます。
柱や壁に5mmほどの土の盛り上がった道が出来ていないか確認しましょう。
目視だけではなく実際に触ってチェック
シロアリ被害を見分ける方法で重要になるのが、木材に触れてみることです。特別な工具を用意する必要はありませんが、ドライバーなど硬い棒で木材に触れてみましょう。
見た目が綺麗な木材であってもシロアリ被害を受けた木材の場合、もろくなって崩れやすくなっています。
シロアリは木材を内部から食べ進めていくことも多いため、表面の見た目がきれいなだけでは安心してはいけません。
このように、シロアリ被害を見つけるためには定期的な点検が必要です。
被害を見つけやすいシロアリの繁殖期
とくに点検を意識したいのが、4月から5月のシロアリの繁殖期です。
4月〜5月の繁殖期はシロアリが巣の外に出てくることも多く、シロアリを発見しやすい時期となっています。
つまり、すでに家の中に住み着いていたシロアリの姿を見つけやすい時期でもあり、外からシロアリがやってきてしまう時期でもあるのです。
繁殖期のシロアリは白いアリではなく、羽アリの姿をしています。
羽アリを1匹2匹見かけただけでは、迷い込んだ可能性もありますが、大量発生した場合、家の中にシロアリの巣があることも考えられます。
そのため、羽アリが大量発生した場合には、必ずシロアリ被害の有無を点検するべきだと言えるでしょう。
羽アリをビニール袋などで保管しておくと、業者へ相談する際に羽アリの種類等が分かりますので役に立ちます。
シロアリ被害を予防するために
シロアリ被害は早期発見することが重要ですが、日頃からシロアリを寄せ付けない工夫を行っておくことも大切です。
シロアリと聞くと、「我が家には関係ない」と考えてしまう方が多いですが、国土交通省が発表しているデータによれば年間200万件の住宅でシロアリによる被害が発生しています。
いざというときのために、シロアリ駆除の方法を知っておくことも大切です。
シロアリ駆除は市販薬でも可能ですが、全面的に駆逐したいときには業者に相談することも検討してみてください。
ベイト工法
ベイト工法は、毒餌を置くことでシロアリを全滅させることが期待できます。
アリは餌を巣に持ち帰って分配する習性があるので、シロアリの集団を駆除することができるでしょう。
すでに家の中にシロアリがいる場合に有効な方法です。
バリア工法
バリア工法とは、シロアリの侵入経路になりそうな床下や玄関などに薬剤を噴霧する方法です。
シロアリを建物の中に寄せ付けるのを防ぎます。
一定期間が経過すると、薬剤の効果が薄まるので、定期的に業者に対策してもらうことをおすすめします。
雨漏りとシロアリから大切な家を守るために
将来的なリスクも含めて、シロアリから家を守るためには雨漏りを防ぐことが重要です。
「雨が降ったときしか雨漏りしないから大丈夫」と後回しにしていても、目に見えないところで湿気や水がたまっているかもしれません。
湿気がたまっているということは、シロアリに住み着かれる危険も高まるということです。
そのため、雨漏りはできるだけ早い処置が必要になりますが、ここで気を付けたいのは専門業者の選び方です。
中には悪徳業者もいるので、相場より高い価格で契約してしまうなどのトラブルに要注意です。
悪徳業者に騙されないために大切なポイントをまとめました。
業者の選び方がわからない方は参考にしてみてください。
- 複数の業者に見積もりを依頼し、相場価格を正しく理解する
- 疑問点を質問して、わかりやすく答えてくれる業者を選ぶ
- 見積りの内容・単価が明確である
質問に答えられない業者は知識がない可能性もあるし、誤魔化すような態度を取る業者はお客様に対してあまり誠実だとは言えません。
なかには、見積もりに一式で合計金額を示す業者もありますが「何にいくらかかっているのか」わからないので避けたほうがよいでしょう。
ネットで調べればおおまかな相場はわかりますが、雨漏り被害の規模や場所、建物の構造によって修理費用が大きく異なるものです。
まずは、実際に被害箇所を確認してもらい、見積もりを依頼しましょう。
当社では目視での現地調査のほか、必要に応じて散水調査や赤外線カメラによる雨漏り調査を行います。
雨漏りの原因となる箇所はごくわずかな隙間であったり、いくつもの要因が絡み合っていたりするケースもあるので、原因解明が難しいです。
状況に応じて、どのような工事が必要なのかを判断するには、雨漏りの原因を的確に突き止めることが必要不可欠です。
そのため、専門知識や経験豊富な雨漏り修理業者に依頼することが重要です。
雨漏り修理を早めにおこなうことは、シロアリ被害を未然に食い止めることにもつながります。現在雨漏りを放置してしまっているという方は、ぜひ当社の雨漏り鑑定士へご相談ください。