台風は大雨・強風によって毎年各地に大きな被害をもたらしています。
特に九州・沖縄地方は台風の上陸が多いため、被害を抑えるためにはしっかりとした準備が必要です。
しかし、準備といっても何をすればいいのかわからない人も多いと思います。
この記事では台風上陸に備えて準備しておくべきことをわかりやすく紹介していくので、台風への備えに不安がある方はチェックしてみてください。
また、安全に避難できるために台風接近中に近づいてはいけない場所や、九州・沖縄地方で過去に発生した台風被害も紹介します。
台風がお住まいの地域に接近しそうな状況の方は、ぜひ最後までご覧ください。
こんな方におすすめ
- 九州地方で台風が接近している方
- 沖縄地方で台風が接近している方
- 台風に向けて何を準備すべきか知りたい方
台風上陸に備えてやっておくべきこと
ここでは台風が上陸する前にやっておくべきことを紹介します。
どれも大切な事なので必ず事前に確認し、台風に備えましょう。
防災グッズの確認
勢力の強い台風が近づいてくると、避難場所に移動しなければいけない場合があります。
いざという時のためにも、防災グッズの確認をしておきましょう。
台風が近づいてから買い物をするのは危険な場合もあるので、定期的に防災グッズの中身を点検する習慣をつけておくと良いですね。
特に、食料品の賞味期限や懐中電灯の電池の有無などは確認し忘れやすいので注意しましょう。
手指のアルコール消毒や、ハンドソープ、人数分の食器やタオルなども持参しましょう。
まだ防災グッズをお持ちでない方はこの機会にぜひ用意しておきましょう。
台風だけではなく、洪水、地震などの災害時にも役立ちます。
何を用意すればいいかわからない方は総務省消防庁のホームページでも紹介していますので参考にしてみてください。
参考
家屋の補強
台風が来ると強風によって多くの石や木の枝だけではなく、瓦や植木鉢などの比較的大きなものが飛んでいく場合があります。
これらが家に飛んでくると窓ガラスが粉砕して大変危険です。
窓ガラスが粉砕しないように雨戸を閉めたり、内側から飛散防止フィルムや段ボールを貼ったりして補強しておきましょう。
また、浸水の可能性のある地域は土のうなどを準備しておき、屋内への水の進入を防ぎましょう。
家財の移動
ベランダや庭に出している鉢植えや置物などの強風で飛ばされそうなものは屋内に移動しておきましょう。
物が飛ばされると、自宅だけでなく、近隣に被害が及んでしまうこともあります。
怪我や家の破損を防ぐためにも、しっかりと対策しておきましょう。
浸水の可能性のある地域では、大切な家財道具や防災グッズなどを家の2階に移動させておくと安心です。
避難方法の確認
指定されている避難場所の確認だけではなく、避難経路も確認しておきましょう。
普段から家族で避難場所や経路を確認しておくと、迅速に移動することができるはずです。
時間帯によっては、学校や仕事などで家族がバラバラの場所から避難する可能性もあります。
その時のために、連絡方法や集合場所の確認もしておきましょう。
避難経路がいつも通っている道だったとしても、台風の接近中には冠水や倒木などで通れない可能性もあります。
アンダーパスや川の近くなどはできるだけ通らないように気をつけてください。
台風接近中に近づいてはいけない場所
台風接近中に近づいてはいけない危険な場所を紹介します。
安全に避難できるよう、近所や避難経路にこれらの場所が無いか確認しておきましょう。
河川
大雨が降ると水かさが増え、ダムで放流が行われるとさらに急激に増水します。
流れも非常に速いので絶対に河川に近づいてはいけません。
河川の近くに住んでいる場合は、ライブカメラなどで水位の情報を確認して、河川氾濫前に避難しましょう。
用水路
台風による大雨は、用水路の水かさも増え、流れも速くなります。
水の溢れた用水路は道路との境目がわかりにくいため大変危険です。
水深30cm程度の用水路でも、転倒して溺れてしまうことがあるので、近寄らないことが賢明です。
避難時には、なるべく道の端を歩かないように気をつけ、傘などで足元を確認しながら慎重に移動しましょう。
崖
長時間の大雨によって地盤が緩むことにより、土砂崩れが発生する危険性があります。
台風の時だけではなく、台風が過ぎた後も地盤は緩んでいるので崖の近くには絶対近づいてはいけません。
家の裏に崖や山がある場合は、家の中に土砂が流入してくるリスクも考えられます。
できるだけ早めに避難所に行くか、自宅で過ごす場合は、崖から最も遠い2階以上の部屋に待機してください。
冠水した道路
道路が冠水してしまうと段差が見えなくなってしまい、つまずいてしまう危険があります。
水圧によって蓋が外れたマンホールに落ちてしまう危険性もあるため、冠水した道路は避けてください。
道路が立体交差している場所(アンダーパス)は、予想以上に水深が深くなっていることがあるので、車で進入しないように気をつけましょう。
九州・沖縄の過去の台風被害
九州や沖縄地方は台風が頻繁に接近・上陸し、過去に多くの被害が発生してきました。
ここでは九州・沖縄地方の被害が甚大だった過去の台風をいくつか紹介します。
2006年台風第13号
9月前半にフィリピンの東海上で発生した台風第13号は、沖縄地方を通過した後九州地方に上陸しました。
この台風は勢力が非常に強く、沖縄県竹富町西表島で最大瞬間風速69.9m/s、長崎県長崎市野母崎で46m/sと各地域で観測史上1位を更新しました。
全壊1,217棟、半壊159棟、一部損壊11,221棟と甚大な住宅被害が発生しました。
2015年台風第9号、第11号、第12号
7月前半に台風第9号が沖縄地方に接近し、立て続けて台風第11号と台風第12号が日本に接近し上陸しました。
梅雨前線の影響、そして3つの台風が立て続けに上陸したことにより、沖縄県や鹿児島県を中心に多大な被害が発生しました。
九州南部・奄美地方では総降水量が2000ミリを超え、記録的な大雨となっています。
死者2名、負傷者59名の人的被害や床上浸水319棟、床下浸水484棟の住宅被害が発生しました。
2017年台風第3号
台風第3号は7月前半に発生した台風です。
7月2日に沖縄の南で発生した台風は、東シナ海を北上して7月4日に長崎市に上陸しました。
梅雨前線の影響もあり、長崎県や大分県では総雨量が500ミリを超える大雨が降りました。
河川の氾濫や土砂災害により39名もの死者を出すなど、大きな被害をもたらしています。
まとめ
例年、九州・沖縄地方は台風の通り道となり、大きな被害を受けることが多いです。
九州や沖縄を通過する台風は勢力が衰えていないケースがほとんどで、甚大な被害につながりやすい点にも注意が必要です。
九州や沖縄の方は、台風対策に慣れているかもしれませんが、決して油断せず、台風接近時には早めの避難を心がけてください。