コーキングの打ち替えや打ち増しを予定しているものの、雨の場合はどうなるのか気になっている方も少なくないのでは。
雨によって施工が延期するかどうかは業者によって対応が異なりますが、一般的には雨の日のコーキングは避けたほうが良いと言われています。
この記事では、その理由や雨がコーキングに与える影響について紹介します。
コーキングとは
コーキングは、外壁の素材同士の隙間を充填材(ゴムのような素材)で埋めることを言います。
「シーリング」や「シール工事」とも呼ばれることがありますが、どちらもコーキングと同じ意味です。
コーキングは外壁工事の中でも「水の浸入を防ぐ」「外壁の負担を減らす」などの重要な役割を果たします。
外壁はボードやパネルを何枚も壁に貼り付けて仕上げるため、どうしても壁材と壁材の間に隙間ができ、ここから雨水が入ってしまいます。
コーキングはこの隙間を埋めることで浸入を防ぐのです。
また、コーキングはゴムのような柔らかい素材を使っているため、衝撃を吸収できます。
地震の揺れや気温の変化による壁材の伸縮による影響も、コーキングの素材があることで緩衝材となり、壁材のひび割れや損傷を防ぐ役割を果たします。
コーキングの寿命は?
コーキングは気候や立地などの条件によって寿命は変わってきますが、一般的に5〜10年ほど持つと言われています。
コーキングが劣化すると、伸縮性が失われてひび割れが起きたり、コーキングの物質が表面から溶け出して厚みが減ったりします(肉やせと言われます)。
そのままコーキングの打ち替えをせずに放っておくと、雨漏りや外壁材の腐敗、建物の耐久性の低下につながるため、コーキングが劣化してきたら打ち替えを行うなどのメンテナンスが必要です。
雨の日にコーキングを避けた方が良い理由
外壁にコーキングの工事を行うときは、雨の日は避けるべきと言われています。
コーキングを打ち替えをするときは、古いコーキングを取り除くため、外壁と外壁の隙間に水の浸入を防ぐもの無くなります。
そのときに雨が降っていると、外壁や建物の内部に水が浸入しやすくなるため、雨の日のコーキングは避けた方が良いでしょう。
雨でなくてっも湿気の高い日も避けた方が良いとされています。
打ち替え:既存のコーキングを完全に剥がしてから、新しいコーキング材を充填する
打ち増し:既存のコーキングは剥がさず、上から新しいコーキング材を充填する
また、コーキングは高い防水性能があるため、水をはじきます。そして、雨の日は外壁自体が濡れるため、目地(部材と部材の間をつなぎ合わせている部分)にコーキングが密着しないという問題もあります。
そもそも目地の断面が水を吸い込みやすく、コーキング専用のプライマーも塗ることができません。
さらに、コーキングは充填してから乾燥させる必要があるため、雨や湿気の高い日にコーキングを行うと乾燥までに長い時間を要します。
つまり、コーキングを行うなら、湿度の低い晴れの日が適しているということです。
プライマー:コーキング剤と壁材をしっかり密着させるために塗る下塗り材。接着剤の役割と果たす。
コーキング後に雨が降ってきた場合
雨の日、湿度の高い日はコーキングを避けたほうが良いことがわかりましたが、コーキング後に雨が降ってきた場合はどのようにすれば良いのでしょうか。
コーキングは基本的に防水性能があるため、施工後に雨が降っても問題はありません。
しかし、水性のアクリルコーキングを使っている場合には、注意が必要です。
水性であるということは、完全に硬化する前に雨に当たるとコーキングが溶けてしまいます。
そのため、水性のアクリルコーキングを使用する場合は施工後の天気もこまめにチェックしておく必要があります。
もし施工後に雨が降った場合はコーキングをやり直さなければならない可能性も生じます。
雨の日に外壁塗装を行うのはNG?
コーキングに限らず、外壁塗装の工事を行う際は雨の日を避けた方が良いとされています。
塗装をする日に雨が降っていると、塗料が雨で埋まってしまったり、仕上がにムラが出て汚くなってしまったりします。
また、塗料が乾燥しないうちに重ね塗りをすると、塗装が剥がれやすくなるほかひび割れ、クレーター、白化などの不具合が起こる可能性も高まります。
コーキングや外壁の塗装を行う際は、天気を読める業者、柔軟にスケジュールを調整できる業者を選ぶことが大切です。
外壁のコーキングは自分でやるよりプロに任せるのがおすすめ
外壁のコーキングは建物の内部に水が浸入しないようにするため、また緩衝材の役割も果たすことから壁材のひび割れや損傷も防ぎます。
コーキングの定期的なメンテナンスが必要ですが、家の内部にも関わってくる大切な部分の補修は、自分で行うよりもプロに任せるのがおすすめです。
自分で行う場合、さまざまな道具を準備する必要があり、高所のコーキングを行う場合は高いはしごも必要となるため危険も伴います。
しかし経験のあるプロなら、専用の道具を使ってきれいに素早く仕上げてくれます。
コーキングの劣化が気になりだしたら、まずは専門の業者に問い合わせてみてはいかがでしょうか。