雨漏りが発生した場合、専門業者に依頼をすることになると思いますが、発生箇所が室内の天井や壁である場合は、早くこの水漏れしている壁紙などを元通りに綺麗にして欲しいと考えると思います。
ですが、なぜ雨漏りが発生しているのか確実な原因を突き止めなければ、水が漏れだしている箇所だけを修理したところで、すぐに雨漏りは再発してしまいます。
雨漏りの修理には、発生原因となっている箇所を確実に突き止めるための雨漏り調査が必要となります。
雨漏りの原因は、想像よりも複雑であることが多く、調査方法を色々駆使しなければ特定できないこともあります。雨漏りの調査方法はいくつかありますが、その中で散水調査は必ず行わなければならない調査方法です。
雨漏りの調査を依頼したことのない方は、今後のためにも万が一に備えて知識を習得し、失敗のないように業者選びの参考にして頂きたいと思います。
雨漏り調査の進め方ですが、まずは雨漏りしている箇所から逆算して、家の内部のどこを伝って雨水が浸入しているのかを予測します。
業者によっては、赤外線サーモグラフィーなどを使用しながら壁の内部の温度差から雨水の経路を突き止めていきます。
その上で浸入口はどこなのか調査していくわけですが、雨漏りの原因となるものには、屋根や外壁のひび割れや剥がれ、その他の部分の破損や経年劣化など、至るところが可能性として考えられます。
そこで雨漏りの可能性として考えられる部分に、実際の雨に見立てて水をかけていきます。この調査方法が散水調査というわけです。
雨漏りの原因として疑わしい場所1つずつに水をかけていくので、確実に原因を特定できる可能性が高いです。
散水調査は、単に水をかければいいわけではなく、水のかけ方や水量、水圧など業者の方の経験値や技術が大きく左右する調査方法です。
原因として疑わしい場所が多ければ、調査には時間がかかることもあり、そのぶん水道代がかかってしまうこともあります。
ですが、他の調査方法に比べると費用は安めのため、散水調査のみで原因を突き止めることができた場合は、調査費用を大幅に抑えることが可能となります。
原因がはっきりわかった所で、原因箇所と雨漏りが発生している箇所の修理となります。
雨漏りの進行度合いによって修理費用は異なりますが、雨漏りによりカビや腐食といった二次被害が起こっている場合は、修理費用は通常よりも増してしまうため、雨漏りは早期発見が重要です。
気になる費用ですが、散水調査にかかる費用の相場は5〜10万円となります。
足場が必要な場合は、プラス足場代がかかります。だいたい1㎡あたり1200円ほどとなります。
そしてその他に絶対必要となる費用が、住宅かし担保責任保険対応報告書作成費というもので、上乗せで5万円ほどかかることになります。
費用を知ると、雨漏り修理に躊躇する方もおられますが、雨漏りを放置することは絶対におすすめできません。雨漏りから二次被害が起これば、雨漏りの修理代だけでは済まなくなり、被害の大きさによっては大規模な工事が必要となることも考えられます。そうならない為にも早めの対策が必要となります。
初めて雨漏り修理を依頼する方に多いのが、知識がないが故に業者任せになってしまうことです。
業者の中には、本来ならば行わなければならないはずの散水調査を行っていない所もあり、雨漏りの原因をきちんと突き止めていないまま修理した結果、修理をしたにもかかわらず再び雨漏りが発生してしまうということがあります。業者を選ぶ際は、まずは見積書をきちんと確認することが重要です。
見積書には、金額の他に工事の流れが記載されているはずですので、その中に散水調査という記載があるかをきちんと確認する必要があります。
記載がない場合は、雨漏りの原因を突き止めないまま修理を行う悪徳業者の可能性があるため、他の業者を探すようにしましょう。
雨漏りの原因は、優良業者であっても確実に突き止めるのは難しいものです。
そのことから、万が一雨漏りが再発した場合でもアフターフォローがしっかりしている業者であれば安心でしょう。
契約前の段階であっても、見積書に関して詳しい説明があるのか無いのかも大きな判断材料となります。こちらが納得するまで何度もわかりやすく説明をしてくれる誠実な業者であることも重要です。
また、雨漏り鑑定士の資格を有する者がいるかどうかも、業者を選ぶ際の大切なポイントです。
雨漏りに対して知識が豊富であると同時に、実績のある業者であれば、安心して任せることができるでしょう。
業者のホームページを確認し、口コミなどを参考にするのも良いですが、悪徳業者の場合はあまり悪いことが書かれていない嘘の口コミの可能性もあるので注意しましょう。
雨漏りにおいて、散水調査はとても重要であることがお分かりいただけたと思います。実際に雨漏り修理をしなければならない時がきた場合は、早急に調査してもらうことが重要です。事前に優良業者をいくつか選定しておくと、いざという時に焦らずに済むでしょう。
