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コラム

防水材料であるルーフィングについて

雨漏りというと屋根を想像すると思いますが、その屋根にはルーフィングと呼ばれる防水シートが取り付けられています。

屋根材の内側に使用されているため、普段目にすることはありません。そのためルーフィングという名前を知らない方も多いでしょう。

屋根には下地が施されていますが、その上にルーフィングを取り付けなければ、屋根材の劣化や破損により、水分に弱い下地に雨水が染み込んだ場合、すぐに雨漏りが発生してしまう可能性があります。
ルーフィングは、私たちが暮らす大切な住宅にとって、とても大きな役割を持っています。下地にルーフィング、そして屋根材と何層も重ねる必要があるのか?と疑問に思ってしまうかもしれませんが、屋根材だけでは雨水の侵入を完全に防ぐのは不可能です。屋根材にはカビなどが発生しないように、湿気対策として意図的に隙間が設けられています。

隙間から入った雨水からルーフィングが常に守ってくれているというわけです。

しかし、ルーフィングの役目は永久的に続くわけではなく、寿命を過ぎれば傷んでしまい、本来の機能を発揮できなくなってしまいます。寿命の長さは10年〜50年と種類によって様々であり、それぞれ性能にも違いがあります。

最も一般的なルーフィングには、耐用年数10年ほどのアスファルトルーフィングというものがあります。

アスファルトというと道路を想像すると思いますが、同じく道路に使用されているアスファルトと同じ成分で作られた防水シートになります。価格も低価格である上に防水性能として十分な機能が備わっているため、多く使用されています。

また、安価でありながらアスファルト自体の防水性能が高いため、ルーフィングとしての役割には定評があり、もっとも一般的なルーフィングになります。
耐用年数が50年と長いものには、透湿ルーフィングというものがあり、特徴としては湿気に強く、基礎の部分に湿気がこもるのを防ぐことができます。
雨漏りが起こらなくても、湿気がこもるような構造である場合は、湿気からカビが生え腐食などが起こってしまう恐れがあります。万が一基礎の部分に腐食が起こるようなことがあれば、崩壊へと繋がる可能性があり大変なことになってしまうため、大きな被害に加えて雨漏りからも守る役目を持つというのは、透湿ルーフィングの強みです。

耐用年数30年ほどのものには、ゴムアスルーフィングというものがあります。

改質アスファルトルーフィングとも呼ばれていますが、上記で説明したアスファルトルーフィングの性能をさらに向上させて改良したものになります。アスファルトに合成樹脂や合成ゴムを加えて作られており、伸縮性に優れています。気温にもあまり左右されないのも特徴で、どこの地域でも使用できるメリットがあります。

ゴムアスルーフィングに劣らないものに高分子系ルーフィングというものもあり、耐用年数は15年ほどになりますが、合成繊維でできているため軽く、性能を追加して使用できる特徴があります。
同じく耐用年数30年ほどのものに、基材不織布ルーフィングというものもあります。布で作られている防水シートになり、価格は高価になりますが、建物の形状に合わせて使用しやすく破れにくい特徴があります。
他にもルーフィングには種類があり、目的や予算に合わせて選ぶことが可能です。

ですが、知識がなければ業者任せということになってしまうため、きちんと詳しく説明してくれる業者選びも大切になってきます。
性能の違いによって何を重視したらよいのか迷うと思いますが、費用の面だけを重視して選ぶことだけは避けた方が良いでしょう。安価であるがゆえに耐用年数が短ければ、それだけメンテナンスに費用がかかる可能性も考えられるからです。性能については、伸縮性に優れており湿気がこもりにくいという所はとても重視するべきポイントです。耐用年数は短いよりは長い方が良いですが、予算に合わせて考えましょう。

また、建物が建っている場所や気候の違いによっても耐用年数に違いが出るとされています。

優良業者である専門家であれば詳しい知識を持っているはずですので、必ず雨漏りに対して問題がないかきちんと確認をしましょう。戸建てを建てる際に、基礎の部分が雨に濡れっぱなしになっていないか状況を確認することはとても大切です。天候が悪い時期に雨に多く濡れるような状況であれば、後に使用するルーフィングの良し悪しに関わらず基礎部分が大ダメージを受けている可能性があるからです。施行状況の説明をきちんと伝えてくれるのか事前に確認をしておきましょう。

ここまでで、ルーフィングの役割や性能についての知識が得られたかと思います。
屋根からの雨漏りを防ぐには、ルーフィングは欠かせないものです。耐用年数に限らず予期せぬ天候や自然災害などで劣化症状が早期に進行する場合も考えられます。ルーフィングに不具合が起こると、雨漏りが起こる可能性は大きくなってしまうため、早期に修繕する必要があります。大切なお住まいを雨漏りから守るために、点検やメンテナンスを怠らないようにすることがとても大切です。

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