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コラム

鉄部分のサビは、早めに処置しましょう。

建物や住宅など、鉄が使用されている部分があるとサビが発生することがあると思います。

鉄部のサビは1度発生してしまうとどんどん広がってしまい、新築当時の綺麗な外観からは想像できないほどのサビに覆われてしまいます。
綺麗だった外観が損なわれてしまうだけでなく、サビを原因とした雨漏りが発生する可能性もあります。また、サビが発生してしまうと思いもよらぬ事故へと繋がる恐れもあり大変危険です。

階段や手すり、柵などがサビているのを、身近な場所や観光地などで気付かぬうちに目にしていることがあると思いますが、古いという印象だけで、危険があるという認識を持っている方は少ないのではないでしょうか。階段の崩壊や、手すりや柵などに体重をかけた瞬間に崩れて転落などの事故が実際に起きています。

サビが発生した所は、通常の強度よりも弱くなってしまうため、少しの負荷がかかるだけでも崩れてしまう可能性があるのです。
サビが発生した場合は、ケレン処理というサビ汚れをきちんと落とすことの他に、塗装やサビ止めなどの処置を早めにすることが大切です。そのためには定期的なメンテナンスをかかさないことが重要となってきます。

ではなぜサビが発生するのでしょうか?

金属にサビが発生するのは、空気中に含まれる酸素が関係しています。
酸素は私たちにとって無くてはならないものですが、サビも同じで酸素がなければサビは生まれません。
空気が乾燥している間は、鉄が酸素に触れてもサビに変化することはありませんが、雨や湿度が高いときなどは、水分に吸収された酸素が鉄と結びつき、やがて乾燥すると水分がなくなった鉄は今までとは違った性質の酸化鉄へと変化します。それがよく目にする赤サビです。そこへ塩分が加わるとサビはどんどん増えていくため、海辺の建物などの鉄部はサビが発生しやすいのです。

一般的に鉄と呼ばれるものは鋼(スチール)のことを指していますが、原料となる鉄鉱石は酸化鉄なので、赤サビと同じ酸化鉄ということになるのですが、酸化鉄には色々と種類があり色の違いもあります。
サビは鉄が元々の酸化鉄に戻ろうと酸化膜が取れる度に新たなサビを発生させます。これがどんどん積み重なりサビの層が出来上がると、サビを除去する作業はとても時間がかかってしまいます。水を含めば腐食の進みは早くなりとても厄介なので、早めの対処が必要なのです。サビが発生しにくい鉄はないのか?というと、ステインレスがまさにそうで、錆びにくい鉄なのですが、鋼に比べるとものすごく費用が高価で、加工もしにくいことから住宅には不向きとされています。そのため、使用用途が多い鋼をいかにサビさせず長く保てるかを考えていかなければなりません。

サビの種類は、色んな種類が存在しますが、中でも赤サビや黒サビが多く知られています。赤サビは、先程も出てきましたが、私たちがよく目にする水分と酸素が結びついて発生するサビです。黒サビは、赤サビとは違い熱した鉄が酸素と結びついて発生するサビですが、この黒サビは赤サビを防ぐ効果があります。同じサビ同士なのに不思議に感じますが、鍋や鉄瓶など使用する前に熱することでわざと黒サビを付け、赤サビの発生を防ぐということが実際に行われています。このことからサビは決して悪いものだけではないということがわかります。

サビの発生を防ぐには、やはり塗料の選定が重要となってきます。

錆止め塗料となると、紫外線に弱いものが多く耐候性の良い上塗り塗料を必ず塗るという工程が必要です。

近年では、一度塗りで済む錆止め配合塗料等がありますが、塗膜が薄ければ水分や酸素が通りやすくなるため、やはり塗膜を厚くする方がサビ止めには効果的と考えられます。
すでにサビが発生してしまっている場合、サビを全て除去することが必要ですが、除去できない部分に特化した塗料を使用するなどして、新たなサビの発生を防ぎながらメンテナンスを行うという方法もあるので、こればかりは業者の知識や経験が左右してきます。サビの腐食がひどい場合には、たとえ知識や経験の豊富な業者であっても交換が必要と判断されることもあります。

その場合は、費用も高くなってしまうことが考えられるため、早め早めの対処が必要なのです。少しのサビだからと放置してしまうと、サビは水分を蓄積するのでどんどん腐食が進行し、サビの範囲が広がっていきます。サビに気付いたらまずは専門の業者に相談しましょう。今後どうすれば良いのか、メンテナンスをする場合の塗料の性能や金額についても聞くことができると思います。

正しい知識と経験豊富なことに加え、誠実な対応をしてくれる業者を選ぶことが大切です。

どうしても金額が安い業者を選びがちになると思いますが、安ければいい高ければいいというわけではなく、どのような仕上がりと効果が発揮されるのかは業者の腕次第という所もありますので、御自身が納得のいく選定をするようにしましょう。

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