空から降ってくるものと言えば雨や雪などですが、本来なら空から降ってくるはずのないものが突然降ってきたらどう思いますか?
実は、過去に降るはずのないものが実際に降ってきたとされる不思議な現象が世界各地で起こっており、降ってきたものの中には亀やカエル、ワニや魚などの生き物の他に石や木の実などもあったとされています。この現象は、ファフロツキーズ(falls from the skies)、または怪雨と言われています。
ファフロツキーズと名付けたのは、アメリカの超常現象研究家であるアイヴァン・テレンス・サンダーソン(Ivan Terence Sanderson)です。これらの現象は、話しだけを聞くと絶対に有り得ないと感じますが、数多くの国でこの不思議な現象が起こっているとなると疑ってばかりもいられません。
過去に起こった怪雨は、どのようなものがあったのか見ていきましょう。
1890年のイタリアでの出来事ですが、雨は雨でも赤い雨が降ったそうで、血の雨だと思われていたようです。
原因ははっきりとわかっていませんが、ものすごい暴風によって鳥が引き裂かれたことによる血が雨とともに降ったとされているようです。
鳥を引き裂くほどの風となると、想像するだけで恐ろしいですが、実際本当の原因は何だったのかと気になるところです。
同じように赤い雨が降ったとされるのが、2001年のインドでの出来事です。調査したところによると、菌類の胞子が含まれていたようですが、実際のところどのように何が原因で含まれたのか、また誰が調査したのかなど詳しい調査内容は不明のままでした。
怪雨の中でも最も多かったのが、なんとカエルだったのですが、1901年のアメリカでは雨の日に大量のカエルが降ってきたことで町中がカエルだらけになり、最大8cmの厚さまでカエルで埋め尽くされたそうです。
1981年のギリシャでもカエルが降り、そのカエルの種類は北アフリカに生息するカエルだったようです。
海外だけでなく、2009年には日本の石川県でカエルになる前のオタマジャクシが降ったという事例もあります。カエルというと水周りに多く生息するイメージですが、空から降るとなるとどこで生息していたカエルなのか?とものすごく疑問に思いますが、地上から上へ舞い上がり下に落下したと考えるのが普通ですよね。
ですが、原因がわかっていないのでとても不思議な怪奇現象です。
カエルのように水中や水周りに生息する生き物が降ってきたという事例は多く、1956年のアメリカではバスやナマズなどの魚が降り、晴天だったにも関わらず天気が急変し、暗い雲が現れたと思ったら予期せぬ魚が降り、その後は白い雲に戻っていったそうです。1989年のオーストラリアでは、小雨に混じって大量の魚が降り、芝生一面を覆い尽くしたそうです。
現代に1番近い2018年には、中国で雷を伴う雨のなか、アワビやタコ、ヒトデなどの海産物が大量に降ったようです。
他にも世界各地で様々なものが降ったとされており、その中でも特に驚くのが生き物ではなくお金や金属が降ってきたという話です。
こうなると人の手が加わっているのではないかと感じますが、その原因は色々な憶測があり定まっていないようです。原因として考えられるのは、竜巻や突風などにより上空に巻き上げられたものが落下したのではないかということです。魚介類などが降っていることが多いので、海上で発生した竜巻が生き物も一緒に巻き上げた可能性は無くもないのかなと考えられます。
また、鳥が運んできたという説や飛行機から落下したという説もありますが、江戸時代の日本でも怪雨は見られているので、なかなか納得のいく説ではないというところが現状のようです。誰かが言い始めた嘘やイタズラというのもありそうですが、世界各地で見られている現象であることや、嘘やイタズラでは成り立たないものが降っている事実もあるため、すべてを無かったものとして考えるのは難しそうです。かなり古い時代から現代にいたるまで続いている怪雨は、この先も新たなものを降らせることがあるのでしょうか。
実際に自分の目でハッキリ見たとしたら、真実味が増すどころかやはりたくさんの人に知って欲しいと思うものですよね。
こうした現象は、原因がわからないからこそ怪雨として広まるものであり、原因がはっきりとわかってしまえば人はあまり興味を持たないのかもしれません。もしも自宅の庭に、雨とともに生き物がたくさん降ってきたとしたら恐怖でしかないですが、その後の対処の方が大変なのではないかと思ってしまいます。怪雨の現象は、本当にいるのかいないのかわからない宇宙人や幽霊などに似ているのかもしれません。
出会いたくても出会えるものではないため、ただの偶然なのか、それとも必然なのか謎は深まるばかりですね。ご興味がありましたら、是非詳しく調べてみてください。