ご自宅にクローゼットがあるご家庭は多いと思いますが、普段閉めっぱなしにしていることが多いのではないでしょうか?
開けっ放しにしていると、衣類などにホコリが積もるような気がして、扉は極力開けたくないという方もみえると思います。
ですが、クローゼットには湿気が溜まりやすい条件がいくつか揃っており、特に梅雨や長雨が続く時期は湿度がものすごく高くなるので、きちんとした湿気対策を知り、湿気が溜まらないようにすることが必要です。常に閉めっぱなしというご家庭は、知らぬ間にクローゼットの中にカビが発生している可能性もあります。
カビが生えれば、大切な衣類などがカビでダメになってしまうかもしれません。なぜクローゼットに湿気が溜まりやすいのか詳しく見ていきましょう。
クローゼットに湿気が溜まりやすいのはなぜなのか?
それは部屋の構造にもよりますが、部屋自体の換気がきちんとされていないことが大きく関係します。
雨の日というのは湿度が100%近くまで上がりますが、部屋の換気がされなければ湿気の逃げ場がなく、クローゼットの中へと流れ込みます。
クローゼットの中は衣服やカバンなどを収納していると思いますが、素材によっては湿気をとても吸収しやすく、閉めっぱなしのクローゼットであれば湿気が溜まったままの状態が長く続いてしまうことになってしまいます。また、洗濯物の生乾きの状態や雨に濡れたままの衣服やカバンを湿った状態でクローゼットに収納するのは最もNGです。湿度も上がる上に異臭の原因ともなってしまいます。
クローゼットのある位置も重要で、たいてい日の当たらない北側か、生活するのに邪魔にならない場所に設置されていることが多いと思いますが、日が当たらず暗い場所となると、衣類にとっては劣化を防げる点では良いですが、クローゼット全体にとっては風通しが悪く空気が悪い状態となってしまいます。
クローゼットに窓が取り付けられていることは少ないため、湿気が溜まればより空気は悪くなります。
クローゼットは、部屋のごちゃつきを解消するために衣類以外にも荷物をたくさん入れている方も多いと思いますが、物が多すぎるのも通気性が悪くなる原因です。ハンガーが取り出しにくいほどパンパンに衣服を掛けている場合は、要る物と要らない物を定期的に整理することが大切です。カビが生えてしまうと、大切にしていた衣類にまでカビがうつりダメになってしまうこともあるため、衣替えの時期を目安に増えすぎないように整理することを心がけましょう。
そして日々大事なことは、毎日ではなくても定期的に清掃をすることです。
カビの胞子が好むのは汚れやホコリです。
クローゼットの中は、扉を閉めていれば汚れないと思いがちですが、扉の開閉や衣類の出し入れの際に、衣服の繊維や空気中のホコリが付着したり落ちたりするものです。1番良いのは、クローゼットの中にある物を全て一旦外に出し、綺麗に清掃をして空気を入れ替えるのが望ましいですが、定期的にできる範囲で掃除機をかけるだけでも違ってきます。
部屋の換気ができてない、クローゼットの扉は常に閉めっぱなしにしている、湿った状態の衣類を収納している、収納している物の量が多すぎる、清掃をしていないといったことが、クローゼットに湿気が溜まりカビが発生する大きな原因として考えられます。
カビが発生しないように、湿気が溜まりにくくなるための対策を取り入れましょう。毎日の清掃や換気はなかなか難しいといった場合は、クローゼットの床に除湿剤を置いておくと良いでしょう。
湿気は下の方に溜まりやすいので、床の空いている部分に除湿剤を置くことで湿気を取り除いてくれる効果があります。除湿剤にも様々な種類があり、吊り下げ型や置型などお好みに合わせて選ぶことが可能です。使い捨てタイプの他に、繰り返し使用できるものには、天日干しタイプや電源を入れて加熱して乾燥させるものなどがあるため、ご自身に合った除湿剤を選ぶことで効果を発揮できるでしょう。
除湿剤を使用するのに手間がかかるものは向いていないという方は、お手入れなしで半永久的に使用できる炭の除湿剤もありますのでオススメです。
これから戸建てを建てる予定がある場合は、クローゼットの中に換気扇を取り付けるのも湿気対策のひとつの方法です。
窓を取り付けてしまうと、日光が直接入ってくることや結露などでまた別の問題が発生してしまうので、換気扇のほうが良いでしょう。
また、クローゼットの中の建材を調湿作用のあるものにする方法もあります。
セラミックタイルや珪藻土など、湿気を吸収し湿度を調整してくれる物を予め使用すれば、湿気によるカビの不安は軽減されるでしょう。
ですが、やはり大切なのは空気の入れ替えと清掃です。特に長雨が続く時期は、常に湿度の高い状態が続きますので、除湿剤や除湿機、扇風機やサーキュレーターなどを使用し、湿気を取り除きましょう。