安くて軽い材質であることから、高度経済成長期にはよく取り入れられていたのが、トタンです。
トタン屋根は建築のコストを下げることを可能にしますが、その分、デメリットもいくつかあります。
デメリットの中でも特に困るのが、雨漏りトラブルについてでしょう。トタン屋根は一度でも雨漏りをしてしまえば、重大な事態につながりやすいのです。
では、トタン屋根で雨漏りが発生した場合、自分でできることはあるでしょうか?また、業者に修理依頼した場合、費用相場やどんな工事内容となるかをご存じでしょうか。
ここでは、自分でできる応急処置や、トタン屋根の耐久年数に修理費用の相場、放置すると危険である理由などを紹介していきます。
こんな方におすすめ
- トタン屋根の雨漏りで困っている人
- トタン屋根の修理方法を知りたい人
- トタン屋根の修理費用を知りたい人
トタン屋根の雨漏り応急処置3選!自分でも出来る!
トタン屋根の雨漏りを今すぐどうにかしたい!というときには、応急処置をする方法があります。
まず、3つの方法を紹介しましょう。
1、ブルーシートと土嚢袋を使う方法
トタン屋根の雨漏りカ所が、一見してわからない場合があります。そのようなときには、ブルーシートで屋根を覆うという方法が効果的です。
ブルーシートと土嚢を屋根の上に運び、屋根に広げて覆います。大きさが足りない場合には、ブルーシートを複数使ってください。
ブルーシートにはハトメという穴が開いていますので、そこに砂を入れた土嚢袋をくくりつけます。土嚢袋が重しになるように設置すれば、完了です。
2、防水テープを使う方法
雨漏りの原因を目視で発見できた場合、防水テープで処置する方法があります。
サンドペーパーと雑巾を使って、原因となっているところの汚れや錆、埃などを落とします。
防水テープは屋根の下から上にむかって、錆で空いた穴を大きく覆うように重ね貼りしましょう。隙間がないように貼れば完了です。
3、コーキングを使う方法
コーキングを打って穴を埋めるという処置方法です。
雨漏りの原因となっている破損部分をサンドペーパーと雑巾を使って、きれいにしておきましょう。
下処理として、プライマーを塗って完全乾燥させます。その後コーキングガンにコーキングを入れて穴に注入し、コーキング剤が完全に固まるまで24時間ほど乾燥させれば完成です。
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これらの応急処置に必要なものは、ホームセンターや通販などで購入できます。
いずれも長期間の風雨に耐えられる方法ではなく、あくまでも応急処置です。
さらに高所の作業で危険がともなうことも、知っておいてくださいね。

トタン屋根の耐久年数と修理費用の相場は?
トタン屋根の耐久年数は他の屋根材に比べて短く、一般的には10年から15年です。立地条件や気候によっては更に短くなることもありますので、メンテナンスを早めに行う必要があります。
ここからは、トタン屋根の修理方法やメンテナンスについて紹介していきます。
トタン屋根の塗装
屋根の持続性を高めるために有効なのは、屋根塗装です。
屋根塗装をすることで、トタンの劣化を防止して錆の進行などを遅らせることができます。
こまめにトタン屋根を塗装してメンテナンスすると、屋根を長持ちさせることにもつながりますね。
錆によってトタンに穴が開いている場合は、塗装で雨漏りの改善はできないので、屋根のリフォームをおこないましょう。
アクリル塗料 | ウレタン塗料 | シリコン塗料 |
12万円 | 16万円 | 20万円 |
※施工面積が20坪の場合。使用する塗料によって値段は前後します。
もしも雨漏りが発生して基礎部分までに破損が及んでいた場合には、さらに大規模なトタン屋根の修理が必要となります。以下の2つの方法がありますので、トタン屋根の修理方法と修理費用の相場を紹介しましょう。
カバー工法
カバー工法は、従来の屋根の上に新しい屋根をのせるようにして設置する方法です。
特徴としてはコストが安く済むこと、遮熱性や遮音性が向上することです。
古い屋根材の廃棄部分が少なくて済むため、価格を抑えられます。そして屋根が2重になることにより、以前より熱と音を通しにくくなるのです。
葺き替え工法
葺き替え工法は、古い屋根を撤去して新しい屋根材を葺く方法です。
特徴としては屋根が新品に近くなること、基礎部分の修復もできることです。
古い屋根は撤去するため、劣化した下地の修復も可能です。
しかし、作業時間が長くなることや、音と埃で生活ができない場合もあるので、生活に支障がないか事前に確認しておきましょう。

雨漏りは放置すると危険!トタン屋根の修理を早くするべき理由
雨漏りなんて、鍋とかで水を受ければそれで大丈夫じゃないの?と思っている人もいるかもしれませんね。
しかし、雨漏りを放置していると、気がつかないうちに被害が甚大になってしまうことが多いのです。
- 天井や壁にシミやカビが発生する
- 家の柱が腐ってシロアリの被害が出る
- 雨漏りで家電が壊れる
シロアリが発生すれば、最悪の場合には家屋の倒壊を招きます。
そして家にカビが生えることで、家族に健康被害が出るかもしれません。
もちろん全ての雨漏りでそれらが発生するわけではありませんが、雨漏りに気付いたら放置はせず、1日でも早い対応が必要です。
自分で応急処置をするときには天候の良い日を選び、ケガをしないように細心の注意を払ってください。ただし応急処置では根本的な解決とはなりませんので、早めにプロの業者に依頼し、修理をしてもらいましょう。