雨漏りと言えば屋根に穴が開いたり隙間ができたりして、そこから水が侵入してくるというイメージがありますよね。
「2階建ての住宅の場合、2階の屋根から雨漏りする」そんな風に考えている方も多いでしょう。
それなのに「2階建て以上の自宅に住んでいて、1階なのに雨漏りしている」という予想を超える事態が起きてしまったら、驚いて不安に思ってしまうのも無理はありません。
この記事では、1階なのに雨漏りする原因と解決方法について紹介していきます。
1階なのに雨漏りする理由
例えば2階建ての住宅において、2階には全く異変が無いにもかかわらず1階だけが雨漏りしているという場合があります。
雨漏りの原因として想像しやすいのは屋根の損傷ですが、なぜ屋根がある2階は無事なのに1階だけが雨漏りするのでしょうか。
実は雨漏りの原因は屋根だけではありません。
外壁や窓枠、サッシ、ベランダなどの様々なパターンがあり、ひび割れや隙間の発生、防水層の劣化など、原因も多岐にわたります。
そして、外壁や窓サッシがあるのは2階だけにとどまらないため「1階なのに雨漏りする」という現象が起きる可能性があるのです。
2階に異変が無い以上どこから雨漏りしているのかがプロ以外の目にはわかりづらく、原因の特定がしにくいのが難点と言えます。
雨漏りは小さな隙間から発生することが多い
雨漏りによる雨水の侵入は見つけづらい小さな亀裂や穴から発生することが多いです。
しかし、目に見えない程度の状態であっても長期間にわたって雨水の通り道となってしまっていたり、複数の箇所に亀裂や穴が発生していたりすると、既に建物の内部で雨漏りが進行してしまっている可能性があります。
家の内部で進行している雨漏りは気が付きにくいものですが、気づいたタイミングで一刻も早い修理が必要です。
何故ならば雨漏りは進行すればするほどその家の寿命を縮めるものだからです。
雨漏りが発生しているサインとして以下のようなものが挙げられますので、一度ご自宅をチェックしてみましょう。
壁紙が浮き上がったり剥がれたりしている
雨漏りによる湿気の影響で壁紙が歪むことで、壁紙が浮き上がったり剥がれたりします。
目に見える形で水が漏れていないのに、壁紙が膨らんできたときには、雨漏りを疑ったほうが良いかもしれません。
天井や壁にシミが出来ている
雨漏りによって雨水が侵入し、紙に水分が染みているようなくすんだ色のシミが発生します。
症状が進行すると、天井のボードがめくれたり、落ちてきたりすることもあり危険です。
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部屋がカビ臭く感じられる
雨漏りが起きて湿度が上昇するとカビが発生します。
壁紙などカビが生えていないように見える場所でも、実は裏側にカビが繁殖しており悪臭を放っているかもしれません。
カビやシロアリが発生している
雨漏りが原因で湿った天井や壁に、カビが生えることがあります。
また、雨漏りを放置していると、湿気を好むシロアリも寄せ付けやすくなります。
木造住宅にとって、シロアリは大切な柱や壁を食い荒らす天敵なので、雨漏りを放置することはとても危険です。
少しでも異変を感じた場合は速やかにプロの業者に依頼をし、雨漏りの原因を特定及び解決してもらうことをオススメします。
意外な雨漏りの原因5選
雨漏りの原因は多岐にわたります。
そこで、今回は意外な雨漏りの原因をピックアップしてみました。
外壁のひび割れ
雨漏りと言えば高い場所にあって雨に当たりやすい屋根というイメージが先行しがちですが、意外と多いのが外壁から雨水が侵入するパターンです。
経年劣化によって外壁がひび割れすると、その隙間から雨水が侵入します。
外壁にある配管周りの劣化
外壁には電話線や水道管、ガス管など様々な配管がなされています。
管を通すために外壁には複数のスリーブ(穴)があるため、スリーブ周りの隙間を埋めるコーキングが劣化することによって雨漏りが起きるケースもあります。
ベランダの手すり(笠木)部分の劣化
ベランダの手すり部分は上部をカバーする役割を持った笠木に覆われています。
笠木が劣化して隙間ができると、手すりや建物内部に水が伝っていくリスクが高くなるので要注意です。
ベランダの笠木は見落としがちなポイントですが、どんなに小さな隙間でも雨漏り対策が必要だということを覚えておきましょう。
ベランダ床面の剥がれ
ベランダの床は防水処理が施されていますが、経年劣化によりトップコートや防水層がひび割れると雨水が入り込みやすくなります。
場合によっては、防水シートの内側に水が入り込み、膨らんでしまっていることも。
ベランダ防水は定期的にメンテナンスをすることで長持ちさせられるので、プロの防水業者に相談してみてください。
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強風に煽られて雨が吹き込んでくることがないように、電源をオフにしている間はシャッターが閉まり雨水の侵入を防いでくれる仕組みになっていますが、そのシャッターが破損してしまうと換気扇からの雨漏りが起こります。
まとめ:1階なのに雨漏りする理由はたくさんある!
このように、雨漏りには意外な原因が数多くあります。
そのため、雨漏りは建物の最上階だけではなく、1階でも発生してしまうことがあります。
雨漏りは気付かない内に進行し、放っておくと壁紙や天井が湿るだけにとどまらず、シミやカビが発生して健康に被害を及ぼしたり、建物内部の腐食やシロアリの発生が起きたりなど深刻な状態に陥りかねません。
もしも1階なのに雨漏りが起きてしまった場合には、専門家以外には特定しづらい原因も多いため、雨漏りのプロへ依頼をするのが解決への一番の近道と言えるでしょう。