雨が強い日、窓や外壁に雨粒が当たる音に加えて「ポタポタ」と蛇口から水が垂れているような音が聞こえてくることはありませんか?
それは、建物が雨漏りしているサインです。
「天井から部屋に水が垂れているわけじゃないし、天井や壁に雨染みが出来ているわけじゃないから、特に問題はなさそう」と思っていると、被害が拡大する可能性があります。
一見何の被害も出ていないように見える状態でも「ポタポタ音」が聞こえたら要注意です。
今回は、「音だけ」でも恐ろしい雨漏りの実態と対処法を解説します。
音だけの場合も雨漏りしているサイン
水がシンクに垂れている時のようなポタポタという音が天井から聞こえたら、天井や壁に雨染みができていなくても、天井裏の見えない場所で雨漏りが発生している可能性があります。
あまり気にならないからと放置しておくと、気づかぬうちに天井裏の断熱材などにしみ込み、カビが発生する原因となるだけではなく、天井材を腐食させてしまうこともあります。
雨漏りは放っておくほど被害が大きくなり、修理費用も高額になっていきます。
少しでも雨漏りの不安を感じたら、すぐに業者に連絡してみるのがおすすめです。
天井からポタポタ音が聞こえる原因は?考えられるケース
天井からポタポタと音がした場合は雨漏りの可能性が非常に高く、その原因はいくつか考えられます。
ここでは、ポタポタ音の原因として考えられる代表的なケースを紹介します。
雨漏りしている
ポタポタ音の原因で一番多いのが、やはり「雨漏り」です。
屋根材の経年劣化によるものや瓦・スレートなどのズレにより、雨水が少しずつ建物内に侵入し、雨水が天井に落下することでポタポタと音がするようになります。
しかし、現在では建物内の暖かさを保つため、天井裏にも断熱材を敷いていることが一般的になっています。
その場合、断熱材により水が垂れても音がしないため、自身で気付くことが難しく発見が遅れてしまうことがあるので、注意が必要です。
上の階の窓が結露している
冬が近づき寒くなってくると、暖房を使う人も多いと思います。
なぜか暖房を使う時期になるとポタポタ音が聞こえてくるという場合は、窓の結露が原因と考えられます。
結露は外が寒く、室内が温かいというように外気と室内の温度差があると発生します。
そんな時は、まず換気をしましょう。外気と室内の温度差をなくすことで解消することができます。
配管から水漏れしている
しばらく雨も降っていないのに、天井からポタポタと音がするというときは、天井裏を通る配管が原因である可能性が考えられます。
経年劣化によりバイプ自体に亀裂が入っていたり、接続部分が緩んでいると、そこから水漏れが発生してしまいます。
配管からの水漏れは、他のケースに比べ比較的原因が特定しやすいので応急処置がしやすいですが、応急処置だけで放置してしまうと被害が拡大してしまうので、早めに専門業者に修理を依頼しましょう。
屋根裏に動物が住み着いている
ポタポタ音の原因が雨水とは限りません。中には天井裏に侵入した害獣が原因というケースもあります。
天井裏に住み着いたネズミやハクビシン、イタチなどの害獣の排せつ物が流れ落ち、それが天井にあたっている場合です。害獣は法律により、駆除するには許可が必要な種類も多くいるため自身で対処しようとせず、専門の害獣駆除業者へ依頼することをおすすめします。
照明がきしむ音
ほかにも雨が降っていないのにボタポタと音がするケースとして照明のきしみが原因となっていることがあります。
「照明のきしみでポタポタと聞こえることなんてあるの?」と思われるかもしれませんが、実際に聞いてみるとよく似た音に聞こえることがあります。
これは、照明や天井に使われている素材が、照明の熱による温度変化で膨張し擦れて発生する音です。故障ではなく異なる材質間の膨張率の違いによるものなので、部品交換をしても直るものではありません。
どうしても気になるという方は、照明自体を交換すると改善されることがあります。
天井から雨漏りらしき音が聞こえたときの対処法
実際に天井から雨漏りらしき音が聞こえたときの対処方法を紹介します。
対処方法を知ることで、ある程度の原因が分かればどの専門業者へ依頼すべきなのか判断ができ、応急処置をしておくことで被害を最小限に食い止めることができるかもしれません。
しかし、前述した通り、ポタポタ音の原因はさまざまです。
天井裏の確認をしてもなかなか原因が分からなかったり、少しでも不安がある場合は雨漏りの専門業者へ相談してみると良いでしょう。
自分でできる雨漏りの応急処置は?
応急処置では根本的な解決にならないため修理は必ず専門業者に依頼する必要がありますが、ここでは被害を拡大させないための応急処置の方法を紹介します。
- 天井から落ちる水を容器で受け止める
- 防水テープを雨漏りしている場所に貼る
天井から落ちる水を発見したら、天井裏の雨漏り箇所を特定するよりも、まずは落ちてくる水を受け止めましょう。そうすることで、家財道具が濡れてしまうことや床の腐食などの二次被害を防ぎます。
天井裏を確認し、雨漏り箇所を特定できたら防水テープを貼ると、被害の拡大を防ぐことにつながります。
防水テープは、専門店に行かなくてもホームセンターや100円均一の一部ショップでも取り扱っています。水漏れ箇所をよくふき取ってから防水テープを張り付けることで一時的ではありますが、雨漏りを抑えられます。
雨漏りかな?と思ったらすぐに調査・修理をしよう
天井から水が垂れていなくても、天井や壁に雨染みがなくても、天井裏では雨漏りが発生していることがあります。雨漏りは、発生してから時間が経過するほど被害が拡大し、修理の費用も高額になります。
ポタポタ音が聞こえたら、または少しでも不安を感じるようなことがあったら、まずは専門業者に相談しましょう。
大切な家族の住まいとしてだけでなく、資産価値も落とさぬよう早めの調査・修理をおすすめします。