工場内で雨漏りが起こっているということはありませんか?
工場となると、水に濡れると危険な物が多く、商品や機械が被害に合えば、漏電や感電など危険な事故に繋がる可能性が高くなります。
そのため、雨漏りを発見したら早急に対処する必要があります。工場などの屋根は、一般的に折板屋根や波形スレートが多く使用されています。
折板屋根は、耐火性に優れているので、火が燃え広がりにくいというメリットがありますが、排水機能があまりよくないので、錆びやすいことがデメリットとして挙げられます。錆びやすいということは、そこから雨漏りが発生する可能性が高くなってしまいます。
波形スレートは、紫外線や薬剤のほかに雨や湿気にも強く、屋根の特徴である波形により水はけがよくなるため、劣化しにくく錆びにくいというメリットがあります。
問題なのは、どちらの屋根にしても固定するボルトの緩みや錆びは発生してしまうということです。ボルトが緩めば、当然隙間ができてしまうため、そこから雨水が侵入することも考えられます。
従来では、屋根の雨漏りや熱対策では、遮熱塗装が多く行われてきましたが、専門業者であっても作業者の経験や技量、季節による気温の差によっても出来上がりが左右され、塗膜の不均一の問題がありました。そこで遮熱シートを屋根に施行する方法が多く行われるようになりました。この方法は、ストレート屋根には使用できないため予め注意が必要ですが、折板屋根の場合は、遮熱シートを屋根に施工することで、屋根から放射される輻射熱を内側の遮熱シートが反射し、体感温度を低くさせる効果があります。
そして、雨漏り対策にも有効である遮熱シートを取り付ける工法には、スカイ工法というものがあります。
スカイ工法の特徴としては、折板屋根のような凸凹が多い屋根でも、作業者の経験や技量、季節や天候に左右されることなく均一な効果を発揮することができることです。
目的に合わせて効果的な施行方法を選択することが重要ですが、今回は、折板屋根の暑さ対策と雨漏り対策の両方に効果が期待できるスカイ工法について詳しく見ていきたいと思います。
スカイ工法とは、輻射熱の反射に優れたアルミ箔を使用したスカイシートを取り付ける工法のことです。
輻射熱97%カットの高反射遮熱シートであり、その高い遮熱性能を長期保つことが可能でありながら、作業者の技量に左右されないため、従来の工法と比べるとコストが大幅に削減することが可能となります。
工事期間も短縮することができ、一度の施工で暑さ対策と雨漏り対策が同時に行えるので、とても画期的な工法だと言えます。
スカイ工法には、両面テープを使用して施工します。使用される両面テープは耐久性にとても優れており、水密性や保持力が高く、-10℃〜90℃と使用可能な温度の幅が広いため、屋根のような日を浴びる屋外での使用にとても適した高性能な両面テープとなっています。
このように、とてもメリットの大きいスカイ工法ですが、デメリットとしては、折板屋根以外の屋根には施工ができないという点です。
他の屋根の場合、どんな屋根でも施工可能な工法として、やはり従来から多く使用されている遮熱塗装、ほかに屋根散水システムという工法もあります。遮熱塗装の場合、作業者によって仕上がりに違いがでるため、本来の性能を発揮できるかは腕次第というところが問題ですが、きちんと仕上げることができれば、比較的施行性は良いでしょう。
屋根の状態によっては下地処理が必要なので、そのぶん費用が嵩むこともありますが、業者によって価格に違いがあるため、相見積をして検討することをオススメいたします。屋根散水システムの場合は、どんな屋根でも施行可能なのですが、全体的にコストがかかる上にメンテナンスも必要です。
配管やポンプにスプリンクラーの設置が必要であるため、電気代に水道代もかかります。取り付けた状態を維持し、きちんと稼働するためにはメンテナンスは欠かせません。どんな屋根にも施工可能ですが、先のことをよく考えて施工する必要があるでしょう。
どんな施工方法にせよ、雨漏りを未然に防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスを行う必要があります。
屋根材の錆やコーキングの劣化、ボルトの緩みや錆などは、雨漏りが起こる原因となってしまうため、点検をすることで早めに修繕を行うことができます。雨漏りがすでに起きてしまっている場合は、雨水による被害が広がらないよう応急処置をすることが大切です。雨漏りが止まったからといって、応急処置のままにせず、早急に専門業者へ依頼をしましょう。
遮熱効果と雨漏り対策の2つに効果のあるスカイ工法は、折板屋根のみ施工可能となっていますが、折板屋根で施工を検討中であれば是非、スカイ工法を検討してみてください。暑さ対策は、冷暖房費にも大きく影響するため、光熱費の節約にも繋がります。