近年、数十年に一度と言われるような台風が毎年のように発生しています。
台風後、建物は表面的には被害が無いように見えても、何らかの不具合が発生して雨漏りが起きるかもしれません。
台風などの自然災害の場合、雨漏りの修理費を火災保険で補償できることをご存知でしょうか。
今回は、台風被害による雨漏りでの火災保険の正しい使い方についてご説明します。
台風の雨漏り修理には火災保険が適用できる
台風など自然災害で受けた雨漏り被害を火災保険で補償されることをご存じでしょうか。
保険の名称が「火災保険」となっているため、火災のための保険と思われている方が多いかと思いますがほとんどの火災保険は自然災害も補償対象となっています。
火災保険の対象となるもの
建物の窓・屋根・床上・物置・カーポート
家具・家電・衣類・自転車・125cc以下の原付自転車など
火災保険の補償内容については、保険会社によって詳細は異なります。ご自身で加入している火災保険をチェックしてみてください。
雨漏り修理に火災保険が使える理由
火災保険は自然災害も対象のため、台風による被害も補償されます。
火災保険では台風は“風災”とされ、台風によって雨漏りが発生した場合、修理費用を申請することが出来ます。
“風災”とは、台風・竜巻・暴風など、その名の通り風による自然災害のことです。
台風による雨漏りで困ったら、まずは、ご自身の加入している保険が風災をカバーしているかどうか確かめてみてください。
ただし、台風後に雨漏りが起きたからといって必ず保険で修理ができるわけではありません。
例えば、長期間に渡って建物のメンテナンスを行っていない場合、台風後に雨漏りが起きても経年劣化が原因で生じた被害と判断されるケースがあります。
そのような場合は火災保険の補償対象と認められない可能性もあることを覚えておいてください。
台風の雨漏り修理に保険を使うときの流れ
火災保険を申請する場合、いきなり保険会社に申請しても修理費は補償されません。
まず、専門業者に調査を依頼し、台風が原因で雨漏りが起きたと証明してもらう必要があります。
調査が完了したら、保険の申請時に修理費の見積もりを保険会社に提出する流れとなっています。
火災保険は加入者本人しか申請できないことになっており、業者が代理申請することはできません。
悪質な業者かどうかを見極めるためにも、火災保険の正しい知識を身につけておくと安心ですね。
また、保険法で自然災害による保険申請は3年以内と定められています。
業者に調査を依頼し、雨漏りが台風などの風災による被害と認められても被害発生から3年以上経過していると保険の申請ができなくなります。
このようなことが起きないためにも、台風後に雨漏りが起きた場合はすぐに業者に連絡するなど準備を怠らないようにしましょう。
↓火災保険を使うときのポイントや保険料についてより詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 台風や大雨の後から雨漏りがするようになって困った、そんな経験はありませんか?実際、雨漏り匠ナビの運営元でも梅雨シーズンの6月頃や、ゲリラ豪雨、台風が増える夏から秋には雨漏り補修のご相談を多くいただきま ...
雨漏り修理には火災保険が使える場合も!防水のプロ直伝ポイント紹介
台風の雨漏り修理は天気が回復してから
台風の接近中は天候が不安定なことが多く、屋根の上での作業は落下事故の恐れがあるため非常に危険です。
また、屋根を踏み抜いてしまうと、雨漏りの原因が台風ではないと判断されて、火災保険の適用外となってしまうこともあります。
そのため、屋根などの高所は専門業者に点検してもらうのが安全かつ確実です。
台風後に建物の被害を点検する箇所
外壁のひび割れ
雨樋の破損
屋根材のズレ
このほかに、最上階の天井や壁紙に雨漏りによる変色がないか確認してください。
台風などの自然災害後は、建物には外から見ただけでは分からない損傷を受けていることがあります。
そういったものは専門業者でなければ発見・判断することは出来ません。
専門業者のプロの目で建物の点検を行ってもらいましょう。
台風のときだけ雨漏りする原因
普通の雨では雨漏りしないのに、台風の時だけ雨漏りして困っているという方も多くいます。
台風のときは雨が強風によって横からも降り込んでくるため、通常の雨の降り方では発生しない雨漏りが起きてしまうことがあるからです。
台風のときは、風を伴った雨が横から吹き込むため、通常の雨では水が入らなかった場所からも雨漏りするリスクが高まります。
- 窓のサッシ
- 外壁の隙間
- 通風孔
- 換気扇
- ベランダ
雨漏りは屋根からというイメージを持っている方も多いですが、外壁のわずかな隙間からでも水が入り込むケースはあるので、台風や、強風時の雨のときには注意が必要です。
雨漏りを放置すると、内部から建物の劣化が進行してしまうので、修理費が高額になることもあります。
台風時に雨漏りを見つけた場合は放置せず、次の台風が来る前に専門業者に点検を依頼し、早期に対策を講じて建物の保全を心がけましょう。