建物の崩壊と聞くと、施工不良が原因じゃないのかと大抵の人は思うのではないでしょうか。
山口県下関で、建物が崩壊するというとても痛ましい事故が起きてしまいました。どんな建物であっても経年劣化は免れることはできないですが、定期的にメンテナンスをすることで耐久性を保つことができるのです。古い建物であればあるほどメンテナンスは必ず必要であり、それを怠ってしまうと、建物崩壊などの予期せぬことが起こってしまう可能性が高くなるのです。
建物がどのくらいの年数もつのかは、建物の構造や使用の仕方などによっても異なります
法律で定められた耐用年数は、木造で22年、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造で47年となっていますが、実際の寿命としては、おおよそですが木造で30年、鉄骨造は60年、鉄筋コンクリート造は100年と長く、それには定期的なメンテナンス、またそのメンテナンスが適切かどうかが大きく関係しています。
建物の性能は、昔と比べるとどんどん高性能になっており、劣化や不具合を早めに修復し、定期的にメンテナンスをきちんと行うことで、さらに長く耐久性を維持していくことが可能です。
目安としては、築10年たつと日常の紫外線や雨風により、屋根や外壁など劣化してくる部分が出てきます。
室内においても、水周りなど使用頻度や使い方によっては劣化がみられるようになることもあるため、目につきやすい場所であれば気になるようになるでしょう。
築10年を越してくると、見た感じでは大丈夫なように見えている建物であっても、目に見えない部分が経年劣化により傷んでいる可能性が高くなります。配管のひび割れや水漏れ、雨漏りなどに気付かず腐食が起こっている可能性もなくはありません。まだ劣化の進みが少ないうちに、メンテナンスにより不具合が発見されれば修繕することができるので、建物の耐久性が長くなる可能性が高くなります。
建物の傷みは、外気に触れている部分は紫外線や雨風が原因であり、台風などによって一気に劣化が進んでしまう可能性もあります。ですが、建物の内部はどうでしょうか。内部の壁や床なども、日差しが入る事で紫外線の影響を受けますが、ホコリや汚れ、湿度による湿気やカビなど建物の内部が傷む原因はたくさんあるのです。清掃を全くしていなければ、そのぶん汚れやカビは増え、それらを好む害虫なども寄ってくるでしょう。気付かぬうちに屋根や外壁から雨水が侵入していたり、壁内結露などにより外壁と内壁の間の隙間にはカビが生え腐食している可能性もあり、放置している期間が長ければ長いほど、建物の耐久性は低下していき、最終的に崩壊という恐ろしいことが起こってしまうのです。
経年劣化を抑えて建物を長持ちさせるには、適切なメンテナンスと、不具合を早期発見し早急に対処することがとても大切です。
定期的なメンテナンス以外に、不具合に気付くには目に見える違いに気付くのも重要ですが、臭いの違いに気付くのも重要です。エアコンなど、きちんと定期的に清掃せずに使用をすると、内部結露によりカビが生え、そのカビからエアコンから出る空気がカビ臭いということがあります。それと同じ原理で、壁内結露などによりカビが生えている場合、その部屋ではカビ臭さが漂っていることがあります。常に窓を開け換気を行っている部屋では気付きにくいかもしれませんが、閉め切った場合に臭いに気付くことがあるので、何かいつもと違う臭いを感じたら業者にみてもらうことを検討した方が良いかもしれません。また、壁内にカビが生えるということは、壁内にある断熱材が水分を含み断熱効果を果たしていない可能性があるので、エアコンや暖房の効きや光熱費の値段の違いにも注意しましょう。そして、建物の崩壊へのリスクが最も高くなってしまう原因がシロアリです。建物内部が雨水や結露で湿っている場合、湿度が高い場所を好むシロアリが寄ってくる可能性が高くなってしまいます。そのシロアリは、建物の木材や壁などをどんどん食べていき、その結果、耐久性は全くなくなり崩壊という恐ろしいことになってしまうのです。雨漏りを長年放置していたり、他にも不具合を見て見ぬふりをして長年経過している場合は、シロアリが発生している可能性が大いにあるため、早急な対処が必要です。建物が古ければ古いほどメンテナンスは必要であり、費用はかかりますが安心安全に使用するためにも専門の業者にみてもらうようにしましょう。お住まいである住宅であれば、家族と安心して快適な空間で暮らしていくため、また家族を不安から守るためにもきちんとメンテナンスを行うことは大切なことです。安心を得るために、何もなくても時が来たらメンテナンスをすることをオススメします。業者はたくさんあるため、事前にきちんと調べ、信頼できる業者へ依頼するようにしましょう。