「雨漏りしてきたけど、どうやって直せばいい?」
「建物の老朽化が気になるが何をすればよいのだろう?」
築30~40年以上の家に住んでいると、そろそろ建物のメンテナンスが気になる時期かと思います。
場合によっては、もっと築浅の建物でも、雨漏りが発生することも珍しくはありません。
この記事では、建物の老朽化で雨漏りが発生したときの対処法から、経年劣化による雨漏りの発生しやすい場所までわかりやすく紹介していきます。
建物を長持ちさせるためのメンテナンスについてまで紹介していきますので、築年数40年以上の家に住んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
建物の老朽化で雨漏りが発生したときの対処法
雨漏りを発見した場合、まずプロの雨漏り修理業者に調査を依頼しましょう。
「雨漏りなら水が漏れている場所が分かったら塞げばいいのでは?」とお考えの方もいるかもしれません。
しかし、雨漏りの原因を特定して、根本的な解決をするのはとても難しいことです。
なぜなら、雨水はどんな小さい隙間からも侵入してくるため、雨水の侵入経路を特定するにはプロの経験や専門的な知識が必要不可欠だからです。
雨漏りは発生箇所から離れた場所に原因が見つかったり、複数の原因が複雑に関係してトラブルを引き起こしたりしている場合もあります。
特に築40年以上の老朽化している家の場合だと、雨水の侵入経路は複数ある可能性があるため、すべて見つけ出すのは経験豊富な業者でないと極めて難しいでしょう。
また、雨漏りの修理も自分で行わずに必ず業者に依頼しましょう。
自己流での雨漏り修理は水の流れを変えてしまう恐れがあり、雨漏りの被害が拡大してしまう可能性があります。
一般的な流れとして、調査をした後に見積もりを作成してもらい、必要な工事や費用を確認します。
内容に納得できたら、契約して施工に入っていくことになります。
中には悪徳な業者もいるため、複数の業者に調査を依頼し、見積もりを比較して適正価格を見極めることをおすすめします。
建物が老朽化したときのチェックポイント4選
一般的に建物が老朽化してくると、経年劣化による雨漏りのリスクは高くなります。
そのため定期的に雨漏りが発生しそうな場所が無いかチェックする必要があります。
雨漏りの発生リスクが高い場所ごとにどのような経年劣化が起こるか紹介します。
これらの場所を定期的にチェックし、異常がある場合は修理を行い、雨漏りを未然に防ぎましょう。
屋根
天井に発生した雨漏りの原因の多くは屋根の経年劣化によるものだと言われています。
一般的な家庭の場合、経年劣化によって屋根材のひび割れや瓦のズレ、板金の浮きなどが発生し、雨漏りの原因になります。
屋上(陸屋根)のある家庭の場合だと、経年劣化による防水層のひび割れや、排水溝の詰まりが雨漏りの原因になります。
屋上は傾斜を持たないため、雨水がスムーズに排水できるように、こまめに排水溝を掃除することも大切です。
外壁
経年劣化による外壁のひび割れやコーキングの劣化が雨漏りの原因になります。
とくに、風が強い雨の時は、外壁の隙間から雨水が入り込みやすくなります。
また、屋根と外壁の取り合わせの隙間から水が入ってくることもあるので、要注意です。
雨樋
雨樋とは屋根上の雨水を集めて排水するものです。
そのため、雨樋の破損は雨漏りに直結することも少なくありません。
経年劣化により繋ぎ目がずれてしまったり、ゴミなどが詰まったりしてしまうと、室内に雨水が逆流してしまうケースがあります。
とくに、豪雪地帯では、雪の重みに耐えきれずに雨樋が破損することも多いので、注意が必要です。
公園や神社、空き地などが近くにあると雨樋に砂や泥が詰まりやすいので、ゴミ除けのネットなどを活用するのもおすすめです。
ベランダ
経年劣化によって、床に施されている防水層のひび割れや、排水溝の詰まり、笠木の破損などが雨漏りの原因となります。
ベランダは吹き込んできた雨水が溜まりやすいので、屋上と同様に排水溝の劣化には特に注意が必要です。
窓サッシ周辺もコーキングの劣化や、サッシの劣化によって雨漏りしやすいポイントです。
ベランダの床に剥がれやヒビが見つかったら、防水層が劣化している可能性が高いので、早めに補修をしておきましょう。
建物を長持ちさせるには定期的なメンテナンスが大切
建物に長く住み続けるには定期的なメンテナンスが大切です。
雨漏りが発生してしまうと建物は大きくダメージを受けてしまいます。
雨漏りを放置すると、単に水が漏れてくるだけでなく、湿気を好むシロアリやカビの温床にもなりかねません。
さらに、シロアリによって家の柱や壁が食い荒らされると、建物の耐震性にも深刻なダメージとなってしまいます。
そのため、雨漏りの危険がある場所はこまめなメンテナンスで未然に防いだり、早期発見をしたりすることが大切なのです。
例えば、屋根や外壁は、ひび割れや塗装の剥がれ、錆びやコケ・カビの発生があった場合はメンテナンスのタイミングです。
これらが発生していなくとも、前回の施工から10年以上経過しているのならメンテナンスを業者にお願いしましょう。
他にも屋上やベランダの防水層も耐用年数を過ぎる前に一度メンテナンスをしてもらいましょう。
ちなみに、防水層は材質によって耐用年数も変わります。
防水層がそれほど劣化していなければ、トップコートの補修だけで済むこともあるでしょう。
しかし、長年放置して劣化が進んでしまうと、防水層を作り直さなければならない場合も多いので、修理費が高くなる傾向にあります。
ウレタン塗膜防水 | 8〜10年 |
シート防水 | 10年〜12年 |
アスファルト防水 | 20年〜25年 |
屋根や外壁のメンテナンスは高いところに上るため大変危険です。
落下による怪我のリスクもあるので、自分で行わずに必ず業者にお願いしましょう。
またすでに老朽化してしまった家の場合、この先どれくらい住み続けるのかを考えて、メンテナンスをどうするか業者に相談するのもおすすめです。
しっかり補修をして長く住み続けるのか、取り壊しまでの期間を補修でしのぎたいのかを考えて、業者に相談してみてくださいね。