屋根材で人気のあるものといえばコロニアルやカラーベストがありますが、実はこれらの名称は、ケイミュー株式会社のスレート屋根材の商品名です。
日本で広く普及しているため、コロニアルやカラーベストという商品名がスレート屋根の代名詞にもなりました。
コロニアルが人気がある理由は他の屋根材と比べ、低価格、耐震性の高さ、豊富なデザインが挙げられます。
ただし、何年もそのままにしておくと表面の塗装が劣化し、耐久性が低下するため定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスを継続して行うことにより、美観が保たれるだけでなく、長持ちすることにもつながります。
このコラムでは、コロニアルをメンテナンスして長持ちさせる方法と劣化症状の見分け方について紹介したいと思います。
コロニアル(スレート屋根)のメンテナンスを考えている方はぜひ最後までご覧ください。
こんな方におすすめ
- コロニアルのメンテナンス方法を知りたい方
- コロニアルの屋根塗装を検討している方
- これからコロニアルを導入したい方
コロニアルの劣化症状4選
まず、コロニアルの劣化症状についてみていきましょう。
色褪せ
太陽光や雨風にさらされ続けていくと、次第にコロニアルの表面が色褪せてきます。
色褪せは劣化の初期段階となるため、気をつけておく必要があります。
塗膜の剥がれ
コロニアル表面の劣化がさらに進行していくと、次に塗膜が剥がれてきます。
この状態になると、防水性が著しく低下することに加え、水を吸収し始めるため、コロニアルの劣化につながります。
苔やカビの発生
日当たりが悪い箇所で発生しやすくなります。
見た目が悪くなるだけでなく、苔やカビを放置しておくことによってさらに繁殖していき、耐久性の低下や水切りが悪くなるといった屋根本来の役割にも悪影響が出てきます。
屋根塗装をするときには、高圧洗浄をして苔や汚れをしっかり落とすことがポイントです。
ひび割れ
強風で飛来物が当たってしまったときや、テレビアンテナの設置工事などで不用意に屋根に乗ってしまうとひび割れることがあります。
瓦などと比べるとコロニアルは薄いため、注意が必要です。
コロニアルのひび割れた部分から屋根の内部に雨水が入り込み、雨漏りにつながるケースも多くなっています。
屋根のわずかなひび割れからも雨水が浸入するので、こまめに点検してくださいね。
さらに、雨漏りが進行すると家を支えている柱などが腐ってしまう危険があります。
雨漏りを放置すると家の耐震にも悪影響を及ぼすため、予防策としてコロニアルの塗装をしっかりとおこないましょう。
コロニアルの劣化が進む前に屋根塗装を!
コロニアルの劣化を遅らせるためには、メンテナンスとして定期的に屋根塗装をすることが必要不可欠です。
屋根塗装について詳しくみていきましょう。
コロニアルの耐用年数とメンテナンスの時期
一般的にコロニアルの耐用年数は15〜20年程度とされていますが、屋根塗装をすることによって耐用年数を長くすることが可能です。
コロニアルのメンテナンスをする時期は7〜10年ごとがおすすめです。
ただし、コロニアルの状態は家の方角や立地条件、天候などによっても異なります。
紫外線や風雨に晒されやすい場所では、劣化が進みやすいと言えるでしょう。
そのため、劣化の症状が現れたときには、早めにプロの業者に相談しておくのが安心です。
屋根塗装をするメリット
屋根塗装は、単に色を変えるだけのものではありません。
コロニアルやスレート屋根は塗装をすることで、機能・見た目の両面にメリットがあります。
防水・耐久性の向上
屋外では常に太陽光や温度変化などの影響を受け続けるため、徐々に劣化していき、耐久性が低くなってきます。
塗装することにより防水・耐久性を取り戻し、長持ちさせることにもつながります。
また塗料の種類についても、耐用年数の長いものや遮熱効果のあるものなどが揃っているため、機能や予算に合わせて選択することができます。
美観の保持
塗膜の剥がれや汚れがあると、建物の外観が悪くなってしまいます。
家の印象をよくするためにも、屋根の塗装は必要です。
屋根塗装に使用する塗料には豊富なカラーバリエーションがあるため、ガラリとイメージを変えることもできるでしょう。
屋根塗装のメンテナンス費用相場について
塗装する屋根の面積、使用する塗料、塗装する屋根の状態など、条件によってメンテナンスの費用は変わってきます。
一戸建て(30坪)の場合、40万〜60万円が相場となっています。
屋根の劣化がかなり進行している場合は、コロニアルの塗装だけでは解決しないケースもあるでしょう。
コロニアルの屋根修理の方法は主に2種類あります。
古い屋根材の上から新しい屋根材を被せるカバー工法や屋根材を新品に交換する葺き替えです。
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すでに雨漏りしているときはプロの業者に相談
雨漏りをそのままにしておくと、さまざまなトラブルが起こり、被害が拡大することがあります。
雨漏りから生じるリスクについてみていきましょう。
カビの発生
室内に雨が入り込むと湿気がこもり、カビが発生しやすい環境となります。
体内にカビを取り込んでしまうと、アレルギー症状や喘息などを発症するおそれもあります。
シロアリ被害
シロアリは湿った木材を好むため、雨漏りを放置していると、シロアリを呼び寄せることになります。
シロアリが家の木材を食い荒らすと、木材が脆くなるため、家の寿命が縮まるケースことにもつながります。
漏電の危険性
電気配線に雨水が入り込むことによって漏電するリスクが高まります。最悪の場合、火災や感電といった人命に関わる被害が出てしまうかもしれません。
雨漏りをしている箇所を塞ぐことは自己流の応急処置でできるかもしれませんが、それでは根本的な問題解決にはなりません。
大切な建物に被害が出る前に、早めにプロの業者に点検をしてもらい、必要なメンテナンスを行うことをお勧めします。